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国営諫早湾干拓事業(長崎県)を巡り、国が、潮受け堤防の排水門の開門を命じた確定判決の無力化を求めた訴訟の上告審で、最高裁が国勝訴の控訴審判決を破棄し、審理を差し戻した。

諫早干拓判決 混乱収束は国の責務だ
09/14 北海道新聞
 
国営諫早湾干拓事業(長崎県)を巡り、国が、潮受け堤防の排水門の開門を命じた確定判決の無力化を求めた訴訟の上告審で、最高裁が国勝訴の控訴審判決を破棄し、審理を差し戻した。
 
事業を巡っては、複数の訴訟が提起され、国に開門と非開門の相反する義務が課せられる別々の判決がそれぞれ確定している。審理差し戻しにより、司法判断のねじれ状態の解消は先送りされた。
 
漁業者側は、諫早湾が閉め切られて以降、潮流変化による赤潮の発生などで漁業被害が深刻化したと主張。一方で、干拓農地の塩害を懸念する営農者の生活も不安定な状態が続くことになる。
 
対立が深まる中で、法廷闘争が長期化している原因は、開門を命じた2010年の福岡高裁判決が確定したにもかかわらず、着手を先送りした国の対応にある。
 
国はその責任において、漁業者と営農者の双方が歩み寄ることができる解決策を示し、事態の打開を図る義務がある。政策判断を含む解決策を示すためには、政治の決断も求められよう。
 
最高裁判決は、開門請求の根拠となる漁業権が時間経過により消滅したとする国の主張を退けた。
 
漁業権が切れるのを待てば確定判決に従う必要がなくなると言うのであれば、司法に対する信頼も揺らぐ。最高裁の破棄判断は当然だ。国には猛省を促したい。
 
そもそも漁業被害の原因究明を訴えて開門を求める漁業者側と、開門を阻止しようとする営農者側の対立と分断を招いたのは、時代の変化に対応しないままに巨大公共事業を推し進めた国である。
 
その対応は適切だったとは言いがたい。長崎地裁の勧告を受けた和解協議では、反対派を説得するための想定問答集の存在が発覚。開門先送りありきの姿勢は、漁業者の反発を招き、協議は決裂した。
 
判決の確定にもかかわらず、開門に応じなかった国が漁業者側に支払った制裁金は昨年までの累計で約12億円に達した。事態収束の遅れは、こうした国庫負担も招いたことを忘れてはならない。
 
干拓が構想されたのは、戦後の食糧難が続く1950年代にさかのぼる。コメ増産、畑作、防災と目的を切り替えて延命された堤防は、完成を目的とする「止まらない公共事業」の典型といえる。
 
その行き着く先に何が起きているのか。公共事業の在り方を吟味することが、長引く法廷闘争と混乱から得る教訓ではないか。

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