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スウェーデンでの雇用は赤字経営となった企業は救わないが、働く人は守る。

<北欧に見る「働く」とは> 企業は救わず人を守る

東京新聞2018年6月25日
 

赤字経営となった企業は救わないが、働く人は守る。スウェーデンでの雇用をひと言でいうとこうなる。経営難に陥った企業は残念ながら退場してもらう。しかし、失業者は職業訓練を受けて技能を向上し再就職する。積極的労働市場政策と言うそうだ。

 

かつて経営難に陥り大量の解雇者を出した自動車メーカーのボルボ社やサーブ社も、政府は救済せずに外国企業に身売りさせた。そうすることで経済成長を可能としている。だから労使双方ともこの政策を受け入れている。

 

中核は手厚い職業訓練だ。事務職の訓練を担う民間組織TRRは労使が運営資金を出している。会員企業は三万五千社、対象労働者は九十五万人いる。TRRのレンナット・ヘッドストロム最高経営責任者は「再就職までの平均失業期間は半年、大半が前職と同等か、それ以上の給与の職に再就職している」と話す。

 

スウェーデンは六年前から新たな取り組みも始めている。大学入学前の若者に企業で四カ月間、職業体験をしてもらい人材が必要な分野への進学を促す。王立理工学アカデミーは理系の女性、日本でいうリケジョを育成する。この国には高校卒業後、進学せず一~二年、ボランティアなどに打ち込むギャップイヤーという習慣があり、それを利用する。

 

研修を終えたパトリシア・サレンさん(20)は「生物に関心があったが、研修でバイオ技術とは何か分かった。医学も含め幅広い関心を持てた」と話す。この秋からバイオ技術を学ぶため工科大に進学するという。

 

以上が世界の注目するスウェーデンモデルだ。解雇はあるが訓練もある。だから働き続けられる。日本は終身雇用制でやってきた。だが低成長時代に入り人員整理も不安定な非正規雇用も増大する。

 

人がだれも自分にふさわしく働き続けられるようにするには、日本でも新たな取り組みが必要になろう。北欧に、そのヒントはないだろうか。(鈴木 穣)




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