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先進国では太陽光などの拡大が進み国際的に環境も大きく様変わりしているが日本政府のエネルギー基本計画の改定案柱になる2030年度の電源構成比の目標は原発再生可能エネルギーとも3年前の決定と変わっていない

エネルギー計画の見直し 比率変えないかたくなさ

毎日新聞2018年5月19日

政府が、エネルギー基本計画の改定案をまとめた。柱になる2030年度の電源構成比の目標は原発、再生可能エネルギーとも3年前の決定と変わっていない。

この間、エネルギーを巡る環境は国際的にも国内的にも大きく様変わりしている。それにもかかわらず、現行の構成比に固執する姿勢は理解に苦しむ。

計画案は原発の目標比率を20~22%に、再生エネは22~24%に据え置いた。足踏みを続ける日本をよそに、先進国では太陽光など再生エネの拡大が急ピッチで進んでいる。地球温暖化対策が、待ったなしの事態になっているからだ。

今回の計画案にも温暖化対策への配慮はうかがえる。再生エネを「主力電源」に格上げしたのは、そのためだろう。

そうであれば、目標も引き上げるのが自然だが、経済産業省のかたくなさがそれを押しとどめた。持ち出されたのは、コストが高く、出力が不安定といった課題があるため、目標の引き上げは困難という理屈だ。

もっとも、再生エネ比率は既に約15%に達している。電力自由化に伴う競争激化で、東京電力など大手電力会社も導入を拡大し始めた。目標の固定化は、そうした動きを制約しかねない。

原発の目標を維持したことも疑問だ。達成には30基程度の稼働が必要だが、7年前の福島事故以降、再稼働したのは8基にとどまる。

関西電力が昨年、大型原発2基の廃炉を決めたように原発の経済性も揺らぎ始めている。目標達成の可能性には専門家も首をかしげている。

ところが計画案は、「依存度は可能な限り低減していく」という従来の方針を維持しつつも、「安全性・経済性・機動性に優れた炉の追求」との表現で将来の新設に含みを持たせ、従来の目標を固持した。

昨夏、計画の改定を始めた経産省は当初から、「骨格を変える必要はない」と現状維持の方針を打ち出していた。原発の是非など国民の意見の割れる問題が、政治的な論争に発展するのを避けたかったようだ。

しかし、そうした困難を乗り越え、将来像を示すのが政府の役割であろう。初めに答えありきの計画改定は本末転倒と言わざるを得ない。
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