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森友決裁改ざん事件は現時点でNHKニュースが政権への忖度が滲み出たもので事実が捻じ曲げられたり触れなかったり表現を弱めたりしている。徹底解明を求める勢力もNHKが庶民のソ-スになっていると認識すべき

綸言汗の如し 「……間違いなく総理も議員も辞める」キリッ!!
世相を斬る あいば達也 2018/3/13

森友決裁文書の改ざん事件は、現時点での財務省や麻生や安倍、菅の説明をまとめると、次のような状況になる。一般ピープルが安直に情報を入手するNHKのニュースを参考にするのが適切だろう。勿論、NHKのニュース報道が政権への忖度が滲み出たもので、事実が捻じ曲げられたり、触れなかったり、表現を弱めたりしている。

NHK基準で話を進めるのは如何か?という不満は理解しているが、多くの人々は、夕飯を食いながら、ビールを飲みながら、森友決裁文書改ざん事件を耳に入れていることを考えておくべきだ。無党派層が多くなった今、世間においてはNHKのニュース以上の情報を入手している可能性は低いわけだから、NHKニュースでも最高レベルの政治リテラシと認識しておいた方が良い。その上で、野党議員や、森友疑惑の徹底解明を求める勢力も、NHKのニュースが、庶民のニュースソースであることを踏まえて、次善策を検討しなければならないと云うことだ。

では、NHKのニュースは、世間に対して、どのように伝えたのか理解しておこう。結局、NHKは淡々と財務省側が発表した事実を公表したことになる。このようなニュース報道では、財務省の1部局の一部の人間による不正であって、それ以上でも以下でもないことが強調されている。また、菅官房長官の発言を重用して、事件が政治性とは関わりがない方向に印象操作されている。このニュースの内容では、佐川宣寿氏の固有名詞も出てこないし、同氏が関わった事件が有印公文書偽造又は変造などの犯罪を構成する可能性などには触れていない。では、その他の情報などをまとめながら、全体像を推理してみたい。

このNHKのニュースを見聞きさせられても、この事件の核心がどのようなものなのかについての報道姿勢が見うけられない。このニュースだけを聞いた人々は、財務省の1部局の局長らが決済資料を一部書き変えた程度に受けとめ、国会審議を止めてまで騒ぎ立てる事件じゃないだろうと感じる可能性がある。そして、それを菅官房長官も人ごとのように、ケシカラン話なので徹底的究明し、事件を解明しなければならないと強調した。政府も、事件を重視している姿を前面に打ち出し締めている。

ニュースに深みがなく、上述の印象だけで話が切れているので、視聴者に対して、思考の継続を促す気持ちがさらさらないのがよく判る。佐川国税庁長官が財務省理財局長時代に、自分の国会における答弁に齟齬が生まれないように、決済文書を書き変えさせた事実のみを報じているわけだが、一人のエリート官僚、佐川宣寿氏が、自分の発言の辻褄合わせのためだけに、有印公文書の偽造、変造と云う犯罪にまで手を染めるなどと云う行為をするものかどうかへの疑問など生まれるわけがないような報道になっている。

この事件に興味のある国民は、多くの情報に触れて、佐川宣寿氏が、自分の国会答弁の辻褄を合わせるためだけに、10年以下の懲役さえある犯罪に手を染めるのは奇妙じゃないかと云う疑念を持つわけである。同氏が、国会で嘘の答弁をして、その嘘の辻褄合わせの為に偽造や変造をしたとして、ではそもそも、同氏はどうして、国会で“嘘”の答弁をしたのだろうか?と云う疑問を生む筈である。その“なぜ”の答えは二つある。ひとつは、そのように嘘の答弁をすることで、政権におもねり、個人の立身出世に利用した、そういう答えだ。

しかし、上述の答えには違和感がある。佐川宣寿氏ほどのキャリアであれば、“嘘”などつかなくても、一定程度の立身出世は約束されており、記者会見も出来ない国税庁長官などに就任しなくても、ひっそりと役人の名誉を守ることは可能だったに違いない。国民と接点が生まれやすい国税庁長官になることの方が、苦渋であった可能性すらある。同氏が、国会答弁で“嘘”を言わなければならなくなった要因は、何かを隠す必要があったからと考えるのは妥当だ。しかし、それを隠すのは、同氏にとって都合が悪いからではなく、他の誰かを庇うか、強要されたと考えるのが筋だ。

同氏が、自主的に誰かを庇おうとした場合を考えてみよう。この場合、自分の家族を守るとか、自分の犯罪的行為を隠ぺいするためとか、自主的で直接的な因果関係がある場合が常であり、人道的に、他人の為に“嘘”をつくことは考えにくい。となると、同氏は、自主的ではない理由で、国会で“嘘”の答弁をしたと考えるのが妥当だ。自主的ではない理由で“嘘”をつく場合は、自分に明確に”得”になるか、他からの強制や圧力を受けた場合である。既に上述したように、同氏は“嘘”などつかなくても、財務省の理財局長まで出世しているわけで、まだ出世の道は開かれていたわけである。

つまり、同氏の国会においての発言は、“他からの強制や圧力を受けた場合である”に該当する典型的事例と考えるのが自然だ。他からの強制は直接的命令で何か(嘘証言)をするわけだが、政治性を帯びた事例においては、間接的なサジェッションやアドバイス的な間接表現で、本音を伝え、当該人物の“忖度”を惹き起こす手段を駆使することが多い。前川前事務次官に対する官邸側の働きかけかたと同様な形式を取る。ここまで推理してきて気づいたのだが、“犯人の存在しない犯罪”という推理小説のような気分にもなってきた。

官邸内にいる何者かが、同氏か同省に対して、「●●らが関係したような痕跡は残さない方が好ましいのではないか」と忖度を示唆ないしは強要した可能性が濃厚だ。ここで、●●らと云うのは、相手方の受け取りようだが、安倍首相及びその夫人であることは最低ラインだったろう。このような“忖度の忖度”を求められた場合、同じ忖度をするのであれば、“●●ら”は政治に関わりそうな部分を消してしまおうと思うのに、何の不思議もない。

この問題の忖度部分は安倍首相の「私や妻が関係していたら間違いなく総理大臣も国会議員も辞める」に端を発するのだろうが、官邸関係者が、「忖度した方が良いんじゃないのか?」とほのめかして事が進んでいった可能性が大きい。無論、この決済文書の偽造等々は佐川氏の責任で起きた問題なのだが、それは国会で“嘘”をつき始めたからである。そして、その嘘は、自発的ではなく、他からの強制か教唆をうけて行われたと考えることが出来る。

実行犯、そして教唆犯が存在しそうな事件だが、大阪地検特捜部自体が、この二つの決済文書の存在を知りながら、佐川氏の犯罪そのものが構成されるかどうかについて、曖昧な立場に終始しており、実行犯も教唆犯もいない公文書偽造等々の実際が行われた。しかし、犯罪の構成要件が整わず、起訴するにたる事案ではないと不問に付す可能性もありそうだ。その意味では、立憲民主党の枝野が主張するように、犯罪の立証ではなく、虚偽の情報に基づき、1年あまり、国会が審議していた問題をクローズアップする方が得策かもしれない。




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