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証言拒否で真相解明には至らなかった。佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問。疑惑の本質は格安での国有地売却だ。国会は追及の手を緩めてはならない。

佐川氏証人喚問 疑惑の本質をとらえよ

東京新聞2018年3月28日 

証言拒否で真相解明には至らなかった。佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問。疑惑の本質は格安での国有地売却だ。国会は追及の手を緩めてはならない。学校法人「森友学園」への国有地売却問題を整理すると、大きく分けて二つの論点がある。 

まず第一に、売却の経緯だ。国民の貴重な財産である国有地がなぜ森友学園に、それも八億円も値引きされて売却されたのか。売却の過程に、学園理事長らが親密さを強調していた安倍晋三首相や夫人の昭恵氏らの政治的関与はなかったのか、という疑惑である。

直接の関与がなかったとしても官僚側による忖度(そんたく)がなかったのかどうかも、重要な論点だ。

◆文書改ざんは認める

第二に、公文書である決裁文書を財務省がなぜ改ざんしたのか、である。その動機が売却の経緯を隠蔽(いんぺい)するためだとしたら、これら二つの論点は不可分のものとして追及されなければならない。

きのうの証人喚問で主に追及されたのは、第二の論点である文書改ざんへの佐川氏の関与である。財務省はこれまでの調査で、改ざんは昨年二月から四月にかけて行われたとしている。森友学園への国有地売却が国会で問題視された直後だ。当時、国有地を管理する理財局長が佐川氏だった。 

佐川氏は「書き換えはあった。担当局長としてひとえに私に責任がある」と改ざんの事実は認めたが、安倍首相や官邸側などからの改ざんの指示を否定。改ざんの目的や経緯、自身がいつどのように関わったかなどについては「捜査の対象であり、刑事訴追の恐れがある」として証言を拒否した。

また、佐川氏が過去に国会で、森友側との交渉記録や面会記録を廃棄済みと答弁したことについては「規則について申し上げただけだった」と釈明した。

◆国政調査の権能軽視

きのうの証人喚問で真相が解明されたとは到底言えないが、佐川氏の証言からは、看過できない重要な問題が浮かび上がる。改ざんが刑事訴追の対象になる「犯罪」であることに加え、国権の最高機関で、全国民を代表する国会を欺いた、ということだ。 

国会には当初、改ざん後の決裁文書が提示され、この誤った文書を基に一年近くにわたって議論が交わされていたことになる。おびただしい時間の浪費だ。佐川氏が廃棄済みと答弁していた交渉記録なども残されていた。佐川氏は証言で「国会対応に丁寧さを欠いていたのは間違いない」と陳謝したが、国会に対する偽りの答弁にほかならない。

その後、答弁修正の機会はあったはずだが佐川氏はそうしなかった。当時、国会対応に追われ「休むことができず、全くそういう余裕がなかった」と釈明したが、それで済ますわけにはいかない。 

官僚による国会答弁は国会が有する国政調査の権能を重んじ、真実を述べることが前提だ。虚偽の文書や発言に基づいて予算案や法案、内政、外交の重要事項を審議することになれば、判断を誤る。 

佐川氏の理財局長としての振る舞いは、国会の国政調査機能を軽視する重大な行為だ。安倍政権の政治責任も免れまい。きのうの証人喚問では売却経緯についても真相解明には至らなかった。国会は引き続き国政調査権を駆使して真相に迫ってほしい。 

安倍昭恵氏に加え、首相夫人付き職員だった谷査恵子氏、佐川氏の前任の理財局長である迫田英典元国税庁長官らの証人喚問を求めたい。自民党の丸川珠代参院議員は佐川氏に決裁文書改ざんについて「安倍首相からの指示はありませんでしたね」「昭恵夫人からの指示はございませんでしたね」と尋ねた。 

首相夫妻の指示がないことを印象づける狙いがあるようにも聞こえた。念押しするような質問の仕方で、真相に迫り、国民の理解を得られるだろうか。報道各社の世論調査によると、内閣支持率は軒並み30%台に急落している。国民は安倍政権や支える自民党に厳しい目を向けていることを忘れてはならない。

◆幕引きは許されない

野党側にも注文がある。一人あたりの質問時間が短く、真相に迫りきれなかったからだ。「一強多弱」の弊害である。野党間で質問事項を調整したり、質問者を絞るなどの工夫が必要だろう。 

佐川氏は証言拒否を連発する一方、首相夫妻ら政権側の関与は否定し、すべての責任を一身に背負おうとしているのではないか。しかし、疑惑の本質は、公平、公正であるべき行政判断が、政治の影響で歪(ゆが)められたか否か、である。それを解明するのは国政調査権を有する国会の責任だ。トカゲの尻尾切りで幕引きを許すようなことがあってはならない。

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