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確定申告の時期を迎えるが、これで徴税業務に信頼を得られると思っているのか。佐川国税庁長官のかつての国会答弁が虚偽に近いことが分かった。納税者を甘く見ているのではないか。

佐川国税庁長官 納税者を甘く見るな

東京新聞2018年1月27日 

確定申告の時期を迎えるが、これで徴税業務に信頼を得られると思っているのか。佐川宣寿(のぶひさ)・国税庁長官のかつての国会答弁が虚偽に近いことが分かった。納税者を甘く見ているのではないか。 

学校法人・森友学園への国有地売却交渉をめぐり、財務省近畿財務局が内部での検討を記録した文書を、情報公開請求していた大学教授に開示した。文書は財務局の売却担当者から法務担当者への質問を書いた「照会票」と、回答をまとめた「相談記録」で二〇一五、一六年度分の計七十四枚。中には「売買金額の事前調整に努める」との方針を記したものもあった。 

開示文書には、このように詳細な交渉経緯もあったが、財務局側は「内部の検討資料であり、交渉記録ではない」と説明。交渉のやりとり自体を記録したものではないから、交渉の記録ではない-といった詭弁(きべん)を弄(ろう)している。 

佐川氏は財務省理財局長だった昨年二月の衆院予算委員会で、交渉記録について「売買契約の締結で事案が終了し、廃棄した」と答弁し、この文書の存在を明らかにしてこなかった。ほとんど虚偽答弁ではないか。 

佐川氏はまた、価格の事前交渉はしたことがないと明言した。その後、野党が音声記録などを示して追及すると、財務省は「価格ではなく、金額のやりとり」などと人を食ったような釈明をした。 

国民の怒りが収まらないのは、国民の貴重な財産である国有地がなぜ九割引き、八億円も値引きされたのか-未解明のままどころか、佐川氏をはじめ財務省側に究明しようという姿勢がまったく感じられないからだ。納税者である国民を小ばかにしているとしか思えない態度である。 

佐川氏は昨年八月に国税庁長官に昇進したが、それまで慣例だった就任会見を行わず、その後も記者会見や国会答弁は一度たりとも行っていない。もちろん佐川氏一人のことではなく、人事に関わった安倍晋三首相、麻生太郎財務相の責任は重い。

「我々に与えられた使命を着実に果たしていくためには、何よりも国民の皆さまに信頼される組織であることが不可欠」-佐川氏が五年前、大阪国税局長に就任した際に語った抱負である。 

自身の言葉を振り返ってほしい。このような状況では国民から信頼される組織にはなりえない。疑惑解明に努めるか、さもなくば身を引くしかないだろう。

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