加計学園が今治市で計画する獣医学部の新設を審査する文部科学省の大学設置の専門家会合が二日開かれ学園の改善計画を評価する意見をまとめたことが分かり来年四月の新設が認可される見通しになった。
加計獣医学部認可へ 設置審、改善計画を評価
東京新聞2017年11月3日
学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)が愛媛県今治市で計画する岡山理科大獣医学部の新設を認めるか審査する文部科学省の大学設置・学校法人審議会の専門家会合が二日開かれ、学園の改善計画を評価する意見をまとめたことが分かった。来年四月の新設が認可される見通しになった。
設置審は八月、可否の判断を保留し、審査を継続していた。今後、設置審が正式決定し、十日にも林芳正文科相に答申するとみられる。これまでに林文科相は「設置審の答申を最大限尊重する」としている。
獣医学部の新設は五十二年ぶり。文科省は「獣医は充足している」と新設を認めてこなかったが、安倍晋三首相が主導する国家戦略特区制度が活用された。
現在、獣医師養成系の大学は全国で十六あり、入学定員は計九百三十人。定員百四十人の計画が認可されれば一校で最多となる。
計画を巡っては今治市と愛媛県が二〇一五年六月、特区での獣医学部新設を国に提案。特区諮問会議(議長・安倍首相)が昨年十一月、新設を認める方針を決め、今年一月、事業者に加計学園が選ばれた。学園は三月に認可申請。文科相が四月、設置審に諮問していた。
◆修正次々「基準満たせばいいのか」
「国家戦略特区の選定プロセスに問題があったとしても、大学設置基準さえ満たせば設置を認められてしまう。本当に学園が掲げるような国際的な獣医学の拠点になり得るのか、特区としての条件を満たしていたのか」。ある獣医学関係者は疑問を投げ掛ける。
学園の新設計画に対し、設置審は定員の多さや実習計画の不十分さを指摘し、学園が掲げるライフサイエンス(生命科学)分野の獣医師養成に課題があるなどと修正を求めていた。
関係者によると、学園は当初、入学定員百六十人、教員七十人を計画。しかし、設置審では「定員が教員数に比べて多い」「高齢の教員が多い」などの意見が出た。そこで定員を百四十人に減らし、教員を増やしたり入れ替えたりして、計画を出し直していた。
実習計画でも、学生が一つの実習科目を履修する期間が既存の学部より短くなるため、設置審で修正を求める意見が出ていたという。講義だけでなく、実習は極めて重要。しかし、建物の設計図を入手した獣医学関係者からは、実習室の広さや数が不十分で教育環境に課題があるとも指摘されていた。
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