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廃炉汚染水補償福島の事故を収束できない東京電力に原発を動かす資格があるのでしょうか。田中委員長は福島の廃炉をやりきる覚悟と実績を示すことができなければ運転する資格はないと厳しく断じていたにもかかわらず八月に入って廃炉をやり遂げるとする東電社長名の文書が出ると任期切れを控えた田中委員長は一転して軟化しました。

廃炉汚染水補償福島の事故を収束できない東京電力に原発を動かす資格があるのでしょうか。田中委員長は福島の廃炉をやりきる覚悟と実績を示すことができなければ運転する資格はないと厳しく断じていたにもかかわらず八月に入って廃炉をやり遂げるとする東電社長名の文書が出ると任期切れを控えた田中委員長は一転して軟化しました。

原子力規制委員会の評価が完全にぶれています。規制委が信用を失えば私たちは安心を得られません。


原子力規制委 信頼なくして安心なし

東京新聞2017年9月14日 

廃炉、汚染水、補償…。福島の事故を収束できない東京電力に、原発を動かす資格があるのだろうか-。原子力規制委員会の評価がぶれている。規制委が信用を失えば、私たちは安心を得られない。 

東京電力福島第一原発の事故の後、国内の全原発が停止した。

二年近くに及ぶ“原発ゼロ”の時を経て、これまでに三原発五基が、3・11後の新たな規制基準に「適合」するとした原子力規制委員会の判断に基づいて、再稼働に至っている。 

規制委の審査は、例えば重大事故時の広域避難計画の是非などには及んでおらず、何より規制委員長自身が「安全を保証するものではない」とはっきり述べている。 

なのに、国も立地自治体も、あたかも安全の“合格証”であるかのような空気を醸成し、お互いに責任をなすりつけ合いながら、再稼働を見過ごし続けている。今この国の原発はほかでもない、“空気”に動かされているのである。 

しかし、さすがに柏崎刈羽、東電の原発だけは、例外かと思われた。規制基準による通常の技術的審査だけではなく、原発を扱う事業者としての東電の「適格性」にも踏み込むという、従来にない審査姿勢で臨んだはずだった。 

そのために七月、規制委は東電経営陣を呼んで意見を聴いた。

田中俊一委員長は「福島の廃炉をやりきる覚悟と実績を示すことができなければ、運転する資格はない」と厳しく断じていた。 

大方の国民感情や、「福島の事故の検証と総括が先」とする、新潟県の米山隆一知事のスタンスにも沿うものではなかったか。循環冷却系の設置など技術面での配慮はある。だが事故原因は未解明。賠償のめども立っていない。ところが八月に入って「廃炉をやり遂げる」とする東電社長名の文書が出るや、任期切れを控えた田中委員長は一転軟化。「適格性を否定できる状況ではない」と議論をまとめようとした。 

このような“心変わり”に批判が出たが、結局は適格性も認めるようだ。基準を守るべき規制委自体が、ぶれている。規制委は、3・11に対する反省の象徴だった。何より大切にすべきは、住民の命、国民の安心ではなかったか。規制委が迷走していては、私たちは何を信じていいのかわからない。規制委への信頼なくして安心はありえない。 

具体的覚悟と実績の上に立つ、適正な判断を求め続けたい。

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