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子ども食堂「だんだん」 5年で延べ3000人 大田区から共感全国へ

子ども食堂「だんだん」 5年で延べ3000人 大田区から共感全国へ

東京新聞2017年9月3日

 
全国各地に広がる「子ども食堂」の名付け親とされる東京都大田区の近藤博子さん(58)が「気まぐれ八百屋だんだん こども食堂」を開いてから八月末で丸五年を迎えた。店を訪れた子どもたちは延べ三千人以上。なかなか子どもが集まらない悩みを抱える店もある中、だんだんは子どもだけでなく、大人も含めて誰でも集える地域の居場所になっている。 
 
無農薬野菜や自然食を売る店の奥で毎週木曜夜、子ども食堂が開かれる。「お帰り」。誰かが来るたびに近藤さんが明るい声で迎える。小学生や中高生だけでなく、子連れのお母さん、一人暮らしのお年寄りも。自由に食事をしたり、しゃべったりしている。
 
七年前、近藤さんは近くの小学校の副校長から「母親の具合が悪く、給食以外はバナナ一本で過ごしている子がいる」と聞いた。その後ろ姿を想像し、胸が締め付けられた。他にもそんな子がいるのではないか。みんなで食事ができる場を作ろうと二〇一二年八月に始めた。「子ども一人で来ていいんだよ」と呼び掛ける気持ちを込め、「こども食堂」と名前をつけた。
 
料金は、大人五百円、大学生までは子どもとして「ワンコイン」。子どもは百円だったが、払わずに帰る子の顔が暗いのが気になった。それで「一円でもゲームのコインでも一枚払ったことが大事。次も堂々と来て」と今春変えた。一枚払った後、表情が明るくなった。
 
もともと百円で塾講師らに勉強を見てもらう「ワンコイン寺子屋」などを開いており、子ども食堂以外の日に中高生が涼みに来ることも。育児に悩む母親も相談に訪れる。「家以外の居場所が毎日そばにあるのが大事」と近藤さん。小学生の時から弟と通う都立大田桜台高校二年の真鍋太隆(たいりゅう)さん(17)が言う。「ここは誰でも受け入れてくれる。小さい子から高齢者までたくさんの人がいて話が聞ける。こんな場所ない」
 
貧困対策を考えたわけではないが、ハッとすることがある。「ここでしかお肉を食べられない」と言う子やお代わりを何度もする子。後から「家にお金が無くて大変だった」と明かされたこともある。
 
近藤さんは言う。「貧困対策とみられると、誰でも来づらくなる。子どもも大人も皆が来られる場所になった時、自然と支援が必要な子も来てくれる。いろいろな子どもがいて、いろいろな大人がいる。それぞれの存在が受け入れられる居場所になれば」

◆ネーミング分かりやすく
子ども食堂の取り組みはここ数年で全国に広がった。約二百五十店が参加する「こども食堂ネットワーク」事務局の釜池雄高(ゆたか)さん(40)は「分かりやすく心をとらえる名前の力は大きい。私も何かできるかもと思わせ、多くの共感を生んだ。これまで子どもが一人で行ける場所もあまりなかった」と説明する。
 
ネットワークが昨冬実施した参加団体へのアンケートで課題も浮かんだ。主に「食材や資金、場所、ボランティアなど人の継続的な確保」「支援が必要な子を含め子どもたちにどうつながるか」の二点。釜池さんは「子どもがあまり来ないと悩む店もあるが、学校関係者など地域とつながって信頼を得て、協力してもらうことが大事だ」と語る。

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