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獣医増え万歳?「どんどん新設」閣僚も首相援護

獣医増え万歳?「どんどん新設」閣僚も首相援護

毎日新聞2017年7月5日

「獣医学部新設をどんどん認める」。加計学園問題にからむ安倍晋三首相の突然の宣言を受けて、山本幸三地方創生担当相がそれを正当化する規制緩和論を展開している。ペット獣医を増やせば診療料金が下がり、不足しがちな公務員獣医が増える--という。菅義偉官房長官も獣医系大学の応募倍率の高さを強調。獣医学部が次々できそうな勢いだが、根拠は十分なの?

山本氏は4日、閣議後の記者会見で熱弁をふるった。年間収入5000万円以上の犬猫診療施設が3割を超えているとする日本獣医師会の2015年の調査結果を引き、ペット獣医の収入が高すぎるとした。
 だが日本獣医師会によると、この「収入」は一般企業の売り上げに当たり、諸経費を差し引いていない。また、厚生労働省の16年の賃金構造基本統計調査によると、民間で勤務する獣医の平均年収は約569万円。医師(約1240万円)や歯科医師(約857万円)に及ばない。
 獣医コンサルタントの西川芳彦氏は「犬猫病院の臨床医は一般に公務員より勤務時間が長い。病院によって差はあるが、院長や経営者を除き、時給に換算すると公務員より低い」と指摘する。北里大の高井伸二獣医学部長も「若いペット獣医は安い給料で頑張っている。山本氏の見解は表面的な数字を見ただけの暴言。現場の獣医たちは怒りまくっている」と、取材に憤りをあらわにした。
 安倍首相の「どんどん認める」宣言は6月24日。その2日後、菅官房長官も「獣医系大学全体の応募倍率は15倍」とし、加計学園に続いて名乗りを上げる大学がある、と首相を援護。今月4日にも獣医系の高倍率に再び言及した。
 北里大の高井氏は、菅氏が繰り返す「高倍率」のカラクリを明かす。受験生は複数の大学を併願したり同じ大学の複数の試験を受けたりしており、実人数ベースでは3~4倍程度という。「そもそも獣医の数は全体として足りている。公務員獣医も地域的な偏在が問題で、応募倍率は関係ない」と突き放す。
 獣医学者の稲葉睦北海道大教授も「教員不足の現状で獣医学部を増やしても獣医の質が低下するだけ。公務員獣医の待遇改善こそ行政のやるべきことだ。首相も大臣も全く理解していない」とあきれている。
国家戦略特区の一環
 獣医学部新設は安倍政権が進める国家戦略特区の一環。規制を外すことで経済活性化を目指すが、過去の規制緩和は弊害を生んだケースもあった。
 電力やガスなどの自由化(規制緩和)に関わった元経済産業省職員で、NPO法人「社会保障経済研究所」の石川和男代表は「電気の価格は低下したが、悪質なブローカーまがいの企業が参入するなどデメリットもあった」と振り返る。「獣医学部を増設すれば獣医の質が低下するリスクも十分考えられ、対策が必要になるかもしれない。政府は規制緩和を進めるならメリット、デメリットを丁寧に説明すべきだ」と指摘している。

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