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防衛費概算要求 許されぬ無原則な拡大

防衛費概算要求 許されぬ無原則な拡大

(北海道新聞)

 

防衛省が2016年度予算の 概算要求 を決めた。15年度当初予算比2・2%増の5兆911億円で、過去最大である。要求増は4年連続だ。要求項目には同法による自衛隊の活動範囲拡大に対応できる武器がずらりと並んでいる。

 

中国の海洋進出など安全保障環境の変化を口実に、防衛力をなし崩し的に拡大しようとしているのではないか。力には力で対抗すれば軍拡競争に陥る。無原則な拡張路線は許されない。

 

中国を念頭にした離島防衛強化では、空輸可能な機動戦闘車36両の購入費を初めて計上した。新型輸送機オスプレイ も新たに12機購入し、全17機体制とする。ただ佐賀空港への配備経費は計上を見送った。地元が受け入れに慎重姿勢を示しているためだ。

 

オスプレイをめぐっては、5月に米ハワイのオアフ島で米軍所属機が着陸に失敗して2人が死亡するなど事故が絶えず、安全性への疑問符が消えない。導入自体を再検討すべきではないか。安保法案に関連して中谷元・防衛相は「新しい装備や自衛官の定員増が必要になることはない」としている。

 

しかし、実際には法案の内容を先取りしたかのような要求項目が目立つ。

 集団的自衛権 の行使では弾道ミサイルの迎撃などに対処できるイージス艦、他国軍の後方支援 拡大では新たな空中給油機、平時の警戒監視強化では滞空型無人機 グローバルホーク や哨戒ヘリSH60Kなどである。日本防衛の枠を超えるような過剰な要求は認められない。

 

首相は18年度まで5年間の 中期防衛力整備計画 (中期防)で防衛費総額を決定しており、新たな安保法制によって防衛費が増えていくことはないと説明している。

 

しかし中期防は原則、当初予算だけが対象で 補正予算 は含まれていない。14年度補正予算では2千億円余りの防衛費が計上された。武器などの購入費の支払いを翌年度以降に先送りする後年度負担も、16年度の購入契約で発生する分と合わせ、17年度以降の残高が約4兆8千億円の巨額に上る。

 

首相の説明は納得しかねる。厳しい財政状況の中、社会保障費を切り詰めるなど国民生活を圧迫しながら、防衛費だけを聖域化させてはならない。

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