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<柳沢協二の安保国会チェック>資料明記のリスク語らず

<柳沢協二の安保国会チェック>資料明記のリスク語らず

(北海道新聞)



● 文民統制 上問題なのか

●対案の提出は得策か

 

防衛省制服組の統合幕僚監部(統幕)が 安全保障関連法案 の成立を前提とした内部資料を作成していたことが明らかになり、野党は参院平和安全法制特別委員会で「自衛隊の暴走だ」などと批判しています。

 

私は政府の方針がはっきりした時点で、それを実行するために現場が準備を始めるのは、法案の円滑な運用のために当然の仕事だと思います。首相は21日の特別委で「防衛相の指示の範囲内で行われたものだ」と説明しました。政府が把握していたのなら文民統制上の問題もないでしょう。

 

しかし、政府が明確な説明を避けている重大な問題が浮き彫りになりました。

 内部資料は、南シナ海での米軍協力を「検討する」と明記し、武器を使って米艦船を守る「アセット(装備品等)防護 」を平時から行う可能性を指摘しています。政府は国会であいまいな答弁をしていますが、自衛隊が南シナ海で、戦争ではないときから常に米軍とパトロール活動を行い、米艦船が襲われれば武器を使って反撃をすることを想定しているのです。一つ間違えば、武力衝突に発展しかねない活動です。

 

資料ではまた、 国連平和維持活動 (PKO)では、現在派遣中の 南スーダン で、離れた場所で襲撃された他国部隊などを武器を使って助ける「駆け付け警護」の任務が加わる可能性に言及しています。現地の治安状況などを考えれば、法案成立後、自衛官の被害が真っ先に想定されかねない事例です。

 

資料には、国民が最も知りたがっている法案の具体的なリスクが書かれています。政府は、こうしたリスクを認識しながら、国民に伏せたまま法案を成立させようとしているのです。

 

一方、維新の党は20日、法案の対案を参院に提出しました。政府案より武力行使や他国軍への後方支援 の要件を厳しくする内容で、自民、公明両党と近く協議を行う見通しです。

 

しかし、対案は政府案をマイナーチェンジしたに過ぎません。個別的自衛権では日本を守れないという政府の認識に乗っかった形で対案を出したことは、政府案に正当性を与えることにつながりかねません。

 

「責任野党」を標榜(ひょうぼう)するのであれば、近隣諸国との関係や米国との距離感など、独自の国家ビジョンや防衛戦略を持って、根本的なところから政府に対峙(たいじ)する必要があるのではないでしょうか。それこそが「責任野党」の役割だと思います。



 やなぎさわ・きょうじ 46年生まれ。東大法学部卒業後、旧防衛庁に入り、04~09年に安全保障担当の官房副長官補を務めた。

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