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<あんぽ博士と考える戦争への参加>解きほぐし安保論戦(3) 何が「戦争」なのか

<あんぽ博士と考える戦争への参加>解きほぐし安保論戦(3) 何が「戦争」なのか



(北海道新聞)

 

安全保障関連法案 で可能になる 集団的自衛権 の行使や、拡大する他国軍への 後方支援は「戦争への参加」になるのか―。憲法9条の下、専守防衛を堅持してきた戦後日本が、大きく変わるか否かの重要な論点だ。政府は否定するが、野党は「戦争参加そのものだ」と批判を強めている。

 

「現在の国際法の理解では戦争は違法だ」「違法な戦争に参加することはあり得ない」。安倍晋三首相は参院審議などで、こう強調している。領土などの国際紛争を解決する手段としての「戦争」は国連憲章2条などで禁止されている。一方で、自衛のための武力行使は例外で、国連憲章51条は加盟国の「固有の権利」として、個別的自衛権と集団的自衛権を認めている。ただ、政府はこれまで、憲法9条の定めで集団的自衛権は行使できないとしてきた。

 

安保法案の審議で首相は「違法とされる戦争への参加はあり得ない」と否定。その上で「国民の生命や自由を脅かす脅威は排除していく。必要な自衛の措置は取る」とし、集団的自衛権の行使はあり得ると説明する。



首相の発言を分かりやすく解説するとこうなる。国際法上の「戦争」に参加することはないので、野党が言う「戦争法案」には当たらない。自衛のための武力行使は、その「戦争」とは区別されるべきものだ―。

 

だが、集団的自衛権の行使は本当に戦争に当たらないのか。野党側のとらえ方は全く異なる。民主党の福山哲郎幹事長代理は「わが国に攻撃がない中で集団的自衛権を行使するということは、戦争に参加することだ」と指摘する。日本が攻撃されていないのに他国に武力を行使するのは、実態としては戦争そのものではないか、という訴えだ。

 

1965年に本格化したベトナム戦争では、米国が事実上のかいらい政権だった南ベトナム政府からの要請を受けたとして「集団的自衛権の行使」を主張して参戦している。集団的自衛権は、戦争参加の口実に使われてきた過去もある。

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他国軍への後方支援でも「事実上の参戦になる」と野党は追及を続けている。 後方支援は自衛隊が直接の武力行使はしないものの、戦闘中の他国軍隊に対し、食料や燃料などの物資を提供して支援する活動だ。

 

今回の法案が成立すれば、こうした活動が世界中で可能になる。それに加えて他国軍へのロケット弾や手りゅう弾など弾薬提供のほか、発進準備中の航空機への給油も新たに認める。弾薬以外の武器は今後も提供できないが輸送は可能だ。

 

歴代政権は憲法9条の制約の下、自衛隊も他国と一緒に戦争をしているとみなされる「他国の武力行使との一体化 」も禁じてきた。首相は弾薬などを提供しても「武力行使と一体化はしない」と説明するが、共産党の小池晃氏は「爆撃に向かう戦闘機に洋上給油も空中給油もできる。だれが見たって(他国と)一体の武力行使。敵国からすれば明らかに交戦国だ」と主張している。



■部隊運用資料発覚で紛糾 首相「研究は当たり前」

 「お盆休戦」に入っていた参院平和安全法制特別委員会は19日、安全保障関連法案の審議を8日ぶりに再開した。防衛省統合幕僚監部(統幕)が法案の成立を見越して内部資料を作成していた問題が焦点となり、政府は資料の存在を認めたが、野党側は「国会軽視だ」と批判を強めた。

 

資料は11日の特別委で共産党議員が示していた。中谷元・防衛相は19日、資料を5月下旬に作ったことを認めた上で「統幕として当然必要な(法案の)分析、研究を行った」と主張。「私の指示の範囲内であり、シビリアンコントロール(文民統制 )上も問題があるとは考えていない」との見解を示した。

 

ただ、資料は関連法案の8月成立、年明け施行を前提に具体的な部隊運用について記載。来年2月にも南スーダン での 国連平和維持活動 (PKO)で、 武器使用基準 の緩和で可能になる「駆け付け警護」の任務を付与することなどが盛り込まれていた。

 

このため、野党は「法案の先取りだ」と反発。21日の集中審議では中谷氏の責任問題を含めて安倍晋三首相の見解をただしたが、首相は「(中谷)大臣の指示のもとに行った。分析、研究するのは当たり前のことだ」と強く反論した。

 

また、法案で大きく広がる他国軍への後方支援活動についても先週に続き、議論が続いた。

 

野党は今回の法案によって、中東の過激派組織「 イスラム国 」に対して有志国連合が行う軍事作戦でも、自衛隊が後方支援できるようになると追及。中谷氏は「一般論としてはありうる」と法律上可能となることを認めた上で、イスラム国への軍事作戦について「そういった後方支援をする考えは持っていない」と述べ、政策判断として実施しない考えを強調した。

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