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<戦後70年 揺らぐ憲法>3 「国益」名目、強まる統制    個人の自由や権利を保障した憲法の制定は、個人より国家を重んじた時代の終わりを告げたが、戦後70年、再び国の重みが増しつつある。

<戦後70年 揺らぐ憲法>3 「国益」名目、強まる統制 

個人の自由や権利を保障した憲法の制定は、個人より国家を重んじた時代の終わりを告げたが、戦後70年、再び国の重みが増しつつある。



(北海道新聞)



今年3月、大分県の陸上自衛隊日出生台(ひじゅうだい)演習場で行われた、沖縄駐留米海兵隊 の実弾射撃訓練をめぐって、「異変」があった。10回目となる今回、初めて米海兵隊と九州防衛局による訓練の説明会が見送られ、訓練公開の対象からマスコミが外されたのだ。防衛局はまた、事前調査のため昨年12月に大分入りした米軍の日程を関係自治体に通知した際、外部に口外しないよう念を押したことも明らかになった。



■情報隠す自治体

 監視団体「ローカルネット大分・日出生台」の浦田龍次事務局長(51)は2月、「情報がないと訓練拡大に気付きづらくなる」と、演習場の立地自治体を回って情報公開を求めた。ある自治体でのこと。庁舎の一室で向き合った担当者は、浦田さんらの要求に、こう切り返した。「特定秘密保護法 もあるので」。担当者は後日、「どの情報が秘密保護法に該当するか分からないので、そう答えた」と明かした。防衛局からの「要請」も心の重しとなった。ローカルネットが今回の訓練で、独自に数えた発射砲弾数は初めて千発を超え、過去最高を記録した。

 

憲法が保障する「知る権利」の制限につながるとの批判の中、特定秘密保護法が昨年12月に施行されて約4カ月。国家機密の漏えいに厳罰を科す法律の施行によって、自治体が情報開示に二の足を踏む例が目立ってきた。「おかみの意向を忖度(そんたく)する雰囲気が生まれている」。



日体大の清水雅彦教授(憲法学)は、危惧する。「秘密保護法を適用しなくても自治体に自己規制が働き、情報隠しにつながっている。政府としてはありがたいこと」と言い、既に法律が「効果」を挙げているとみる。自治体が忖度に傾く背景には、「国益」の名の下に統制や圧力を強める政府の姿勢を肌で感じていることがある。



■自由制限の恐れ

「邦人の安全確保は政府の重要な役割だ」。菅義偉官房長官は2月9日の記者会見で、シリア渡航を計画していた小樽市出身で新潟市在住のフリーカメラマン杉本祐一さん(58)に、外務省が旅券を返納させたことの正当性を強調した。

 

旅券返納は、ジャーナリストの後藤健二さんらが、過激派組織「イスラム国 」に殺害されたとのニュースが流れた直後の7日。杉本さんは「旅券を返さなければ裁判になるなどのリスクを考えた」と話す。

 

旅券法に基づく返納は、犯罪者の国外逃亡などを防ぐために適用される例が大半。今回初めて旅券法19条のうち「生命、身体または財産の保護のために渡航を中止させる必要があると認められる場合」との規定を適用した。憲法22条の「渡航・移動の自由」の制限につながる恐れがあるため、適用してこなかった条項だ。

 

官邸関係者は「憲法違反と言われるかもしれないが、(杉本さんが拉致されれば)国の機能が全部ストップしてしまう」と漏らした。一方で、政府の対応を「やむを得ない」とする世論もあり、大きな批判はわき起こらなかった。

 

国際基督教大の稲(いな)正樹客員教授(憲法学)は政府の対応について、ジャーナリストとしての表現の自由や渡航の自由への問題があると指摘し、こう警告した。「国家の論理で憲法を壊そうとしているのに、国民の中で問題になっていない。自分の暮らしの外にあるものへの想像力が薄れている。それが一番おっかない」

 

個人の自由や権利を保障した憲法の制定は、個人より国家を重んじた時代の終わりを告げた。戦後70年、再び国の重みが増しつつある。


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