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東京都知事選挙は脱原発が争点に成りそうですが、その前にエネルギー基本計画の原案をもっと詳しく知るべきです

東京都知事選挙は脱原発が争点に成りそうですが、その前に政府が決めようとしています、エネルギー基本計画の原案をもっと詳しく知るべきです。

安倍政権は原発問題が争点に成る事を避けようとして、このエネルギー基本計画の閣議決定を今月の予定から2月に先延ばししました。この選挙戦術は前回の衆院選・参院選の時と全く同じ構図です。

1月17日北海道新聞にエネルギー基本計画の原案に対する詳しい解説が載っていました。

変わらぬ原子力の位置付け 世論を無視 広く議論を

立命館大学教授 大島堅一(環境経済学)

エネルギー基本計画の原案が発表された。この原案を基礎に、計画が閣議決定され、日本のエネルギー政策の基本となる。福島原発事故後最初のものであるだけに極めて重要である。今回の原案は、政権をまたいで2年にわたる議論の集大成である。もともと、策定作業開始時には、原子力の位置付けを見直すことが課題の一つとされていた。一体どのように見直されたのであろうか。

 

原案を丁寧に読んでいくと、原子力の位置付けに関する記述がある。原子力は「優れた安定供給性と効率性を有しており、運転コストが低廉で変動も少なく、運転時には温室効果ガスの排出もないことから、安全性を大前提にして引き続き活用していく、エネルギー需給構造の安定性を支える基盤となる重要なべ-ス電源」であるという。2010年6月に定められた旧エネルギー基本計画を読み返してみると、「原子力は、供給安定性・環境適合性・経済効率性を同時に満たす基幹エネルギーである」と書かれている。

一読して、内容がほとんど同じであることに気付く。つまり、日本を危機に陥れた東京電力福島第1原発事故にもかかわらず、原子力の位置付けは変わらなかったというわけである。果たしてこのような認識は正しいのか。現実は、むしろ逆ではないか。原子力は、いったん事故やトラブルが起きれば長期間停止する電源であり、安定性を持っているとはいえない。また、低廉であるどころか、政策費用や事故費用、安全対策費用等の社会的費用を含めれば安価とはいえず、国が支えなければ自立しえない。

 

また、温室効果ガスを直接排出することはないが、原子力利用を進めた結果、福島原発事故が起き、広範囲に放射能がまき散らされ、日本史上最悪の環境被害がもたらされた。さらには、使用済み核燃料と放射性廃棄物が大量に生み出され、処分方法がなく、置き場所にも困っているのが現状だ。

 

原子力がこれらの問題を抱えるエネルギーであることは、もはや国民の一般常識になってきているように思われる。実際、13年7月の原子力委員会資料によれぱ、11年以降、「原子力発電は直ちにやめるべき」とする層は増え続け、同年3月時点で30%を超えている。「段階的に縮小すべき」と合わせると、約85%が原発廃止または縮小を支持している。汚染水問題が一般に知られるようになったのは昨年の参院選後であるから、現在は、原発即時ゼロを支持する層がより増えていると考えてよい。

深刻なのは、こうした世論が原案には反映されていないことだ。国民的に広く議論しなければならない課題が山積みであるにもかかわらず、資源エネルギー庁の総合資源エネルギー調査会という旧態依然とした枠組みでしか検討されていない。その結果、多様な意見があるにもかかわらず、原案ではそれらが全く無視されている。

エネルギ-基本計画の原案は、現実性がなく、未来を拓く戦略的気概に乏しい。そのため、広く国民に支持されそうもない。安倍晋三政権は、このような原案をうのみにするべきではない。もう一度、原発事故の原点に立ち返り、国民各層の意見を丁寧に拾い上げ、多角的に議論を進めた上で、事故後にふさわしい新たなエネルギー基本計画を策定すべきだろう。

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