自民党が、選挙で原発政策に対してきちんとした方向性を示さず大勝した後に原発政策を推進しようとしている事の方がルール違反です
エネルギー政策は国政の課題だとして「国政選挙とは違う」と菅官房長官は都知事選挙に向けて、細川氏の脱原発政策に対して述べていますが、元々総選挙や参院選挙で原発の方向性をあいまにして、安定多数の議員数を獲得したのは自民党政権です。
その自民党は、総選挙や参院選挙で原発政策に対してきちんとした方向性を示さず、大勝した選挙後に、原発政策を推進しようとしている事の方がルール違反です。選挙の時に公約しなかった秘密保護法を強引に成立させたり、国のエネルギ-政策で、原子力を「基盤となる重要なベース電源」と位置づけた事は、国政選挙の前には全く言っていなかった事です。
現在の細川氏の東京都の首長としての手腕は未知数ですが、都民の声が脱原発に集約される事を、自民党は恐れて森喜朗元首相も10日のテレビ番組で「原発という大事な問題で(地方)選挙を争うのはルール違反だ」といら立ちをあらわにした事からもよく解ります。
首都東京の脱原発の声が、都民の声として結集すれば、それは一地方の声ではなく成り、国政への影響はかなり大きく成ると思われます。細川氏は過去に非自民連立政権を投げだしたと言う批判はありますが、現在の自民党政権の原発推進に歯止めがかかればそれは全く小さな事です。
細川・小泉氏「脱原発連合」=動揺広がる自民―都知事選
時事通信 1月11日
細川護熙元首相(75)が東京都知事選(23日告示、2月9日投開票)に無所属で立候補する意向を固め、自民党都連が推薦する舛添要一元厚生労働相(65)と対決することになった。細川氏は「脱原発」の主張で一致する小泉純一郎元首相と連携し、原発再稼働を推進する安倍政権に政策転換を迫る世論のうねりを起こすことを狙う。自民党は発信力の衰えない小泉氏が敵方に回り、「情勢は全く読めない」(幹部)と動揺を隠せない。
「政党色を排し、出馬表明を告示近くまで引っ張るよう小泉氏が細川氏にアドバイスしている」。関係者の一人はこう明かす。郵政民営化を争点に2005年の衆院選で自民党を圧勝させた小泉氏が、今度は都知事選を舞台に、脱原発をテーマに「劇場型政治」を再現しようというわけだ。細川氏は公には知事選への対応に言及を控えているが、11日は自らに近い元国会議員らと選挙公約取りまとめ作業を行うなど、着々と準備を進めた。「脱原発実現には世論の力しかない」と訴えてきた小泉氏が出馬を促し、細川氏が応えたという。細川氏は周囲に「脱原発の国民運動を展開したい」と意欲を示しており、週明けにも小泉氏と会談して連携を確認する。
細川氏擁立には、首相特別補佐として同氏を支えた田中秀征氏ら細川政権ゆかりの元議員に加え、小泉氏に近い中川秀直元自民党幹事長らが動いた。中川氏は昨年末、菅義偉官房長官に細川氏支援で共闘を持ち掛けたが、菅氏は安倍政権の原発政策と相いれないとして即座に断った。
◇自民、小泉氏の露出警戒
かつて除名した舛添氏を「勝ち馬」とみて支援を決めた自民党は、細川・小泉の元首相連合がもたらす突破力を計りかねている。党内には「若い人は細川氏をよく知らない。接戦になっても勝てる」と強気の見方もあるが、「小泉氏が街頭応援に入り、メディアに積極的に露出すれば、小泉氏に一票入れるつもりで細川氏を選ぶ人が続出するのではないか」(閣僚経験者)と警戒する声も出ている。
安倍政権は脱原発の争点化にも神経をとがらせ、エネルギー政策は国政の課題だとして「国政選挙とは違う」(菅長官)とけん制。森喜朗元首相も10日のテレビ番組で「原発という大事な問題で(地方)選挙を争うのはルール違反だ」と細川、小泉両氏の動きにいら立ちをあらわにした