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安倍政権の日本版NSCと特定秘密保護法案に「修正協議」と言いながら、全く「修正」になっていない案を示して日本維新会が妥協したのは徳洲会捜査があったため

安倍政権の日本版NSCと特定秘密保護法案に「修正協議」と言いながら、全く「修正」になっていない案を示して日本維新会が妥協したのは徳洲会捜査があった為に、徳洲会と最も近いと見られてきた石原共同代表を守る為に、安倍政権にすり寄ったと推測した田中紹氏の記事を読んで理解出来ました。

あれはどこから見ても「裏金」

田中良紹氏の視点(20013/11/23)より転載 

猪瀬直樹東京都知事が見苦しい弁明を続けている。昨年の東京都知事選挙直前に徳洲会から提供された5000万円を個人的な「借金」と言い張っているが、あれはどこから見ても「裏金」である。


「裏金」は表に出せない金だから痕跡を残せない。銀行口座に振り込む事も小切手を使う事も出来ない。従って「裏金」は必ず「現金」である。そしてそれは「現金」のまま保管するしかない。最も安全なのは銀行の貸金庫に入れる事である。
猪瀬知事は5000万円を「現金」で受け取り、貸金庫に保管したと言うのだから、「裏金」の要件をすべて満たしている。


何のための「裏金」かは知らないが、とにかく徳洲会側も猪瀬知事側も表に出さないようにした事は間違いない。5000万円が選挙のためであれば公職選挙法に触れ、何らかの便宜の見返りであれば贈収賄の可能性がある。刑事事件になる事を避けるために猪瀬知事は個人的な「借金」だと強弁している。


しかしいくら「借金」と言っても、5000万円を現金で貸し借りするのは大変である。1万円札を積み上げれば50センチほどの高さになり、一人で持つのは大変な重さがある。それを現金で行ったのは表に出せない金だという認識が双方にあったからである。「借金」にもそれなりの手続きがあるが、猪瀬氏はそれも一切やっていない。


これが事件になるかならないかに関係なく、東京オリンピックの準備をする中心人物が表に出せない金を提供されていたという事実はすでに世界中に報道されている。仮に事件にならなくとも影響は免れない。従って猪瀬知事は速やかに出処進退を決断すべきである。


5000万円の一件が判明したのは東京地検特捜部の家宅捜索によってである。従ってネタ元は東京地検特捜部である。これまで散々「でっち上げ」をメディアに書かせてきた東京地検のリークについて、フーテンは基本的に信用する気にならないが、今回の猪瀬知事の件だけは、東京地検があれこれ書かせているのではなく、猪瀬知事の弁明が自らの墓穴を掘っているのである。


おそらく猪瀬知事は心の中で前任の石原慎太郎氏から後継指名を受けた身の不運を嘆いているかもしれない。あるいは政治の世界の恐ろしさを身に染みて感じているのではないか。政治の世界は一寸先が闇なのである。猪瀬氏は石原氏から後継指名されなかったら都知事になることもなかったが、徳洲会から「裏金」の提供を受ける事もなかった。猪瀬氏は石原氏の後継だったからこそ史上最高の票を獲得し、東京オリンピック招致活動の先頭に立ち、招致に成功する栄誉を得た。そして石原氏の後継であったがために徳洲会と関わる事になり奈落の底に突き落とされた。


東京地検特捜部は民主党代表の小沢一郎氏と副代表の石井一氏をターゲットにした「でっち上げ事件」で解体の危機に追い込まれた。それを挽回するには国民受けのする捜査を行わなければならない。特捜部が徳洲会の公職選挙法違反事件の捜査に乗り出したのは、大物議員を狙うための第一段階と見られていた。ところがその先陣を切って名前がリークされたのは大物ではなく猪瀬東京都知事であった。


猪瀬知事は「なんで俺が」と思ったかもしれない。徳洲会とより深い関係にあるのは他にいるからである。しかし検察は猪瀬知事の名前から出してきた。政治的能力も反撃能力もないのに時の人としてふるまっているので、ターゲットにしやすいと思われたのかも知れない。また最近ではオリンピック組織委の人事を巡って安倍政権と対立していたため、安倍政権から切り捨てられたのかもしれない。


徳洲会と最も近いと見られてきた政治家は日本維新の会の石原共同代表である。猪瀬知事が石原氏の後継者である事から徳洲会は猪瀬氏を支援する事にした。あの5000万円は猪瀬氏本人より石原氏に対する義理から生まれたものである。検察は色々の政治家について徳洲会とのかかわりを調べているのだろうが、猪瀬氏の名前を真っ先に出してきたことで日本維新の会も落ち着いてはいられない。


捜査の矛先を石原氏に向けさせないためにどうするか。表で野党の顔をしながら裏で時の権力にすり寄るしかない。安倍政権の「一丁目一番地」である日本版NSCと特定秘密保護法案に「修正協議」と言いながら、全く「修正」になっていない案を示して日本維新の会やみんなの党がすり寄る裏側には、この徳洲会捜査がプレッシャーになっている可能性もある。


いずれにしても政治の世界にはさまざまな罠が仕掛けられていて、どこで何が起きるか分からないのが常である。元ノンフィクション作家の猪瀬氏でもそれは見通す事など出来ない。フーテンが見てきた政治の世界は最後は検察権力にすり寄るしかなくなる政治家がほとんどであった。田中角栄氏や小沢一郎氏のように最後まで戦う政治家は珍しい。


猪瀬知事は見苦しい弁明など続けずに、政治家の看板を下ろして作家に戻り、これまで書いてこなかった政治の裏側を自分の恥部も含めて書き残す方が国民のためになると思うが、そうは思わないだろうか。

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