« 日本の様な成熟した社会で、経済を好転させるには、公共事業などのバラマキを行っても、それは財政赤字を増やすだけです | Main | 日本の原子力技術者は安全に対して技術力が低くまた鈍感で無知としか言えません »

橋下市長の発言は「男はみんなこうしたもの」と断じたに等しいものです

橋下徹大阪市長の発言は簡単にまとめますと、軍は慰安所を管理していたが、国家の慰安婦の強制連行の証拠はなかった、自分はこの慰安婦制度は悪い事と思うが、当時の世界の軍隊はそれが必要と考え何処の国(アメリカ・イギリス・フランス・韓国など)でも慰安所と同じ様な事をやっていて、現在でも戦場では同じ様な事が行われているのに、日本だけ性の奴隷国家の様に言われるのはおかしいと云う言う内容でした。

この発言の中で世界がやっていて現在も行われていると云う点は、誰も否定出来るものではありません。しかし彼は軍が管理していたと認めながら、国家の強制は証拠が無いと言っても、慰安所を軍が管理していた事を認めれば、それは世界の常識から言って、人身売買の一連の流れに軍が関与し、国家が人身売買に関与した事に成ると云う点をあまり深く考えていなかった様です。

この強制連行の「有る無し」を論じても、それは世界の論調を変えることは出来ません。その様な60年前の事を論じるなら、無差別爆弾である原爆を日本に落とした事の方が一番強く糾弾されなければなりません。勝者は戦争を早く終わらせて、犠牲を少ないする為だったと云うでしょうけれど、実際、殆ど無抵抗状態だった日本に原子爆弾を2発も落とす必要など、何処をさがしても出て来ません。

イラク戦争でも、殆ど抵抗の出来ないフセインに対して大量破壊兵器を持っていると言って、国連の決議も無く先制攻撃を行いフセイン体制を破壊しました。

この様に、過去の戦争で起きた事を論じてもそれは常に勝者側からの意見しか正論として認められません。

しかし、この橋下発言をもっと違った角度で「男はみんなこうしたもの」と断じたに等しいと云う記事がありました。

(北海道新聞 異聞風聞6月9日)
モーツァルトのオベラに、男女の恋情の危うさを喜劇仕立てにした「女はみんなこうしたもの(コジ・ファン・トゥッテ)」という名作がある。
 
問題になった橋下徹大阪市長の発言は「男はみんなこうしたもの」と断じたに等しい。しかしこちらは、喜劇ではない。発端である5月13日の発言を確認しておこう。
 
「あれだけ銃弾が飛び交う中、精神的に高ぶっている猛者集団に休息を与えようとすると、慰安婦制度が必要なのは誰だって分かる」続けて沖縄の米軍司令官には「(風俗業を活用しないと)海兵隊の猛者の性的エネルギーをコントロー‐ルできない」と伝えたとも明かした。
 
「猛者」といっても、入隊前はみな市井の人たちだ。つまり橋下さんは「男は慰安所や風俗業の世話にならないと、性的エネルギーをコントロールできない」と言っている。一緒にしないでほしい-と私が力んでも仕方ないので、別の人の言葉を紹介する。
     
小樽出身の故小林正樹さん。「人間の條件」や「切腹」「怪談」などで国際的にも知られる映画監督だ。小林さんは1942年4月、重機関銃部隊の兵として旧満州(現中国東北地方)に渡った。
  
「死ぬことを前提に動いていましたからね。われわれの世代はみんなそういう考え方じゃなかったですか」「(前線から休暇でハルビンに行くと)慰安所があるでしょ、今問題になっている。ああいうところに直行ですよね、みな、軍隊の入っていうのはね」「僕はまったくそういうのは、人間として下の下だと思ってますからね。心ある人と、いちばんいいレストランに行って、それでいい気持ちになって帰ってきましたけどね」
 
以上は93年の取材録音から起こした。慰安所を「今問題になっている」というのは、91年暮れに韓国在住の元慰安婦が東京地裁に提訴していたからだ。このくだりを記事にするのは初めて。橋下発言で思いだし、録音を聞き直して見つけた。
 
軍隊には「ああいうところに直行」する猛者が多かった。しかしその行為を「人間として下の下」と忌避する兵小林も、同調する「心ある」兵もいた。語られているのは「男性の尊厳」だ。橋下発言は「女性の尊厳」を傷つけたが、そもそも人間性への理解が乱暴すぎる。

橋下さんは5月14日のツイッタ-で「人間、特に男に、性的な欲求を解消する策が必要なことは厳然たる事実」とも書き込んだ。
 
日本維新の会の石原慎太郎共同代表は「軍と売春は付きもので、歴史の原理みたいなもの」と、橋下さんを擁護した。その後も、女性を「欲求解消」の道具と見なすような政治家の発言が続いた。これらを「勇気ある本音の発言」と認容する向きがある。卑しく恥ずかしい本音だ。
勇気の問題ではない。
 
橋下さんは27日の日本外国特派員協会での会見で、米軍に風俗業活用を勧めた発言は撤回した。しかし、事実は消えない。この種の″失言″は、往々にして本心を表す。
  
「慰安婦制度が必要なのは誰だって分かる」と決めつけた発言は、撤回も謝罪もせず、誤報だと主張している。共同通信の全国世論調査(3日朝刊)によると、橋下さんの釈明を「納得できた」「ある程度納得できた」とした答えが、
女性では37・6%だったのに対し、男性は44・7%いう。

半数に満たないとはいえ、もの分かりが良すぎないか。 男だってもっと怒っていい。「卑しい本音」を「男はみんなこうしたもの」なのだと居直られては、沽券に関わるではないか。

|

« 日本の様な成熟した社会で、経済を好転させるには、公共事業などのバラマキを行っても、それは財政赤字を増やすだけです | Main | 日本の原子力技術者は安全に対して技術力が低くまた鈍感で無知としか言えません »