世界の再生可能エネルギ-の導入状況にくらべて日本は周回遅れの状態です
日本のマスコミはドイツの再生可能エネルギ-は失敗したとか、自然エネルギ-は将来的には必要だが、原発に変わるエネルギ-として現実的でないと云う評論家の言葉を流していますが、世界はその声とは大きく違い、この再生可能エネルギ-の導入がどんどん拡大されています。
北海道では、大規模風力・太陽光発電所の建設予定がありましたが、北電の送電網と変電所の不備の為に、申請された自然エネルイ-発電の電気の受け入れを拒否しています。現在の内閣は先日わけのわからない成長戦略を出しましたが、この様な送電網・変電所を充実させる政策こそ日本の成長につながると思います。金融緩和や公共事業のバラマキで一時的にバブルを起こしても、それはただ機関投資家達を儲けさせるだけで、日本の未来への投資には繫がりません。
世界の再生エネ導入過去最大昨年は泊3号機120基分(北海道新聞6月13日)
昨年1年聞に世界で新たに導入された再生可能エネルギー設備の発電能力は1億1500万キロワットに達し、過去最大を記録したとの調査結果を、エネルギーの専門家らでつくる「21世紀の再生可能エネルギーネットワーク」(REN21、本部ドイツ)が12日、発表した。
運転停止中の北海道電力泊原発3号機(91万2千鴎)120基分以上に相当し、12年に新たに導入されたすべての発電設備の半分を超える量だという。日本は、太陽光発電が拡大傾向にあるものの、国別の比較では12年の導入量は5位。風力発電は、トップ10圈外で、低迷が続いている。
REN21によると、世界の再生可能エネルギー設備の総発電能力は1年間で 8・5%増えて14億7千万キロワットに達した。中国がトップで、以下、米国、ドイツの順。風力発電の総発電能力は19%増えて2億8300万キロワットに達し、太陽光発電も41%増えて1億キロワットの大台に乗った。太陽熱を利用して発電や給湯、冷暖房を行う施設も各国で増えている。
バイオマスや水力を合めると、昨年は世界のエネルギー消費の19%が再生可能エネルギーで、原子力の2・8%を大きく上回った。一方で、昨年1年間の再生可能エネルギ-関連の投資額は2440億ドル(約23兆6千億円)で、前年比350億ドルの減。経済危機によって欧州などでの政府の支援策が縮小したことが理由とみられる。
周回遅れの日本
松原弘直・環境エネルギー政策研究所主席研究員の話
先進国、発展途上国を問わず急成長を続ける世界の自然エネルギーの「今」を伝えており、日本にとっても重要な調査結果だ。世界のトップから周回遅れの状態だった日本でも、東京電力福島第1原発事故の後、自然エネルギ-への期待が急速にたかまり、固定買い取り制度の開始とともに太陽光を中心に本格的な自然エネルギ-の導入が各地域で始まっている。世界の先進事例の政策や成功事例を学びつつ、これまでの遅れを取り戻す努力が重要だ。
(北海道新聞6月13日)
「脱原発」ドイツ中心に10カ国再生エネ普及へクラブ結成
【ペルリン共同】東京電力福島第1原発事故後、2022年末までの「脱原発」を決めたドイツを中心に、中国やインドを合む計10カ国による「再生可能エネルギークラブ」が結成された。ドイツ環境省が12日までに発表した。
風力や太陽光発電など再生エネルギーの世界的な普及を目指し、政治レベルで連携を深めるのが目的。在ドイツ日本大使館によると、日本には参加の打診がなかった。他の参加国は英国、フランス、デンマ-ク、南アフリカ、アラブ首長国連邦、モロッコ、トンガ。
ドイツ環境省の報道官は「世界のさまざまな地域から、特に再生エネルギーの普及に野心的な国に声を掛けた」と説明。排他的なものではなく、新規加入を歓迎すると述ベた。
具体的な目標や共同プロジェクトはないものの、目的を共有する「有志連合」としてエネルギー関連の国際会議などで再生エネルギーの有用性を主張していく。
10力国は今月1日、ベルリンで開いた会合で共同声明を発表した。声明は、大量の温室効果ガスを排出する現在の体制は環境破壊を招き、貧困を助長すると指摘。再生エネルギ-普及のため、政治の後押しが不可欠だとうたった。さらに国際再生可能エネルギー機関(IRENA)に協力し、再生エネルギーヘの投資環境を整備すると述べた。