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TPP参加日米合意農業「聖域」確約なし 自動車、保険で日本が譲歩TPP交渉 参加の意義見当たらぬ

やはり当初から懸念された通り、TPP交渉はアメリカの思惑通り進んでいます。農業分野の聖域はあいまにしておきながら、BSE検査に続き、保険分野でもアメリカの要望を大きく受け入れました。こんな状態でTPP断固反対と言っていた自民党議員は即時辞任か離党すべきです。

TPP交渉 参加の意義見当たらぬ
(北海道新聞社説4月13日)
政府はきのう、環太平洋連携協定(TPP)交渉参加に向けて米国と進めてきた事前協議で合意した。 TPPを主導する米国との合意により、参加する11カ国すべての承認を得られる見通しだ。これで日本が交渉に加わるのは7月ごろの可能性が大きくなった。

この国のありようまで左右しかねない重要テーマであるにもかかわらず、いまだに国民的な議論が深まったとは言えない。  なにより判断すべき情報が圧倒的に不足している。交渉参加へ性急すぎる政府の姿勢は認められない。再考すべきだ。

米国では新たな交渉参加国を認める場合、議会が90日間議論する決まりがある。日本の参加は次回5月の会合に間に合わないため、政府は7月の開催を要請する考えだ。  米国との事前協議は日本側が譲歩を余儀なくされたと言える。

焦点だった自動車分野は米側が日本車にかけている関税を当面維持する。保険分野では政府の関与が残るかんぽ生命に対し、新商品を数年間認可しないことで米側に配慮した。 日本が関税撤廃の例外をめざすコメ、麦、乳製品、牛肉・豚肉、甘味資源作物の重要5品目の具体的な扱いについては、今後の交渉に先送りされた格好だ。

交渉に遅れて参加する日本が不利な立場にあることは間違いない。参加国が合意済みの項目は原則として再協議できないからだ。参加国は10月の基本合意、年内の交渉妥結を目標に協議を加速させている。 このような状況の中で参加するメリットは見当たらない。

そもそもTPPは高度な自由貿易をめざすのが原則であり、関税撤廃の例外が認められる保証はない。 関税撤廃の例外は全品目数の1%程度とみられ、重要5品目だけでこの枠を超えるのは確実だ。問題は農業分野だけにとどまらない。対象は21分野と広範だ。食品の安全基準や医療など生活全般にかかわるだけに、安易な妥協は許されるものではない。

これまで16回を数える会合でも多くの分野で各国の利害は対立している。安倍晋三首相が強調する「国益」の中身が不透明なままでは交渉参加の疑問は到底払拭(ふっしょく)できない。  自民党が6日の旭川と岩見沢を皮切りに道内で開いている農業関係者らとの懇談会でも反発は強い。

安倍首相は重要5品目の関税維持や国民皆保険制度の存続などを求める自民党の決議を受け、交渉参加を表明したはずだ。 交渉入りした場合はその行方を冷静に見極め、約束を果たせなければ速やかに脱退を決断すべきである。

TPP参加、日米合意 農業「聖域」確約なし 自動車、保険で日本が譲歩
(北海道新聞4月13日)
TPPに関する関係閣僚会議であいさつする安倍首相。右は甘利TPP相=12日夕、首相官邸
 
日米両政府は12日、環太平洋連携協定(TPP)をめぐる事前協議を終え、日本が交渉参加することで合意した。甘利明TPP担当相が同日夜の記者会見で、米国が日本車の関税を当面維持することなどを盛り込んだ合意文書を発表した。ただ、日本が「聖域」を主張する農産品について合意文書は「敏感な問題がある」との認識を示すのにとどまった。米政府は近く、日本の交渉参加を米議会に通知、90日間の検討期間を経て、日本は7月にも交渉に参加する。交渉は難航が予想され、道内農業が深刻な打撃を受ける恐れがある。

安倍晋三首相は同日夕に官邸で開かれたTPP関係閣僚会議で、「日米合意は国益を守るもので、国家百年の計だ。経済的メリットに加え、安全保障上の大きな意義がある」と強調。会議終了後、「本番はこれからだ。早く正式に交渉参加し、日本主導でTPPのルール作りを進め、国益の増進を図りたい」と記者団に語った。

合意文書では、日本車の輸入増加を懸念する米自動車業界に配慮し、「(米国の自動車関税は)段階的な引き下げ期間によって撤廃され、最大限に後ろ倒しされる」と明記。米側が日本車にかける現行関税(乗用車2・5%、トラック25%)は当面据え置かれる。

保険や食の安全はTPP交渉と並行して協議する。ただ、米側が警戒する日本郵政グループのかんぽ生命保険は、外資系を含む民間保険会社と対等な競争条件を確保するため、事業拡大を当面凍結する。
かんぽの新商品発売については、麻生太郎金融相が同日の会見で、「数年かかる」と述べた。
 
一方、合意文書は、日本の農産品について一定のセンシティビティ(敏感な問題)があることを認定した。日本は農業分野でコメ、麦、牛・豚肉、乳製品、甘味資源作物の重要5品目を関税撤廃の例外とするよう求めていくが、今回の合意では確約は取れなかった。

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