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強者の論理アベノミクス欠ける弱者へのまなざし

最近のテレビはアベノミクスの効果を花見の状況を流して世の中がそちらへ向かっている様に思わせていますが、全く適切な解説がありませんでしたが、昨日の北海道新聞に掲載されました、『強者の論理アベノミクス欠ける弱者へのまなざし』はとても解りやすい解説です。

(北海道新聞 寒風温風3月24日)山本 武信山梨県立大教授

「右へ大旋回」「失政続きだった自民党政権時代への回帰にほかならず、根本解決ヘの道筋は見えない」-。欧米メディアからこう論評されていた安倍政権の経済政策「アベノミクス」は市場に好感され、幸先良いスタートを切った。
 
財政出動、金融緩和、成長戦略を3本柱とする拡大路線の効果がいつまで持続するかは不透明だが、ばらまき的経済致策が後にどんな問題を残すかは経験済みである。
 
働く環境年々悪化
 
最大の問題は富が満遍なく浸透するのではなく、上へ上へと吸い取られて下層へは届きにくい格差構造にある。景気が良くなっても実感できないのはそのためだ。格差を生む市場原理は企業間の生き残り競争を加速させ、企業内の競争圧力を高める結果、働く人々の環境は年々過酷になっている。
 
昨年、全国の年間自殺者数が15年ぶりに3万人を割ったそうだが、そのうちの一人の悲報に最近接した。筆者の長男の親友である。29歳の彼は次々に課せられる過重な仕事に耐え切れず、うつ病を発症。半年の休職を経て復職した直後のことだった。

若い人の死は痛ましい同じようなケースは増加傾向にある。窒息しそうな企業競争の犠牲になっているようでやるせない。安倍晋三首相が提唱する「強い日本」より、他者を思いやる「優しい日本」を取り戻すことの方が大切ではないか。優しさの醸成には緩やかさが不可欠だ。グローバル化が本格化し始めた20世紀末、ドイツ特派員時代に取材したマンハイム大学グループの提言を思い出した。
  
「職場のおしやべりやコーヒーブレークはコミュニケーションの潤滑油になり、生産性を高める」。同グループはグローバル企業を合むドイツの37社の従業員らを対象に追跡調査を実施。仕事以外の会話は職場の意思疎通を高め、重要な情報の共有に役立つほか、社員同士の無用な摩擦も回避され、間接的に生産性や業績の向上につながるとの結論にたっした。

失われる「ゆとり」

21世紀に入ってからの曰本の産業界はバフル崩壊後の「失われた10年」を取り戻そうと、効率とスピードを最優先し、職場からゆとりを「時間とカネの無駄」として排除してきた。追い立てられるような労働強化の中、職場は息苦しさを増し、脱落者が後を絶たない。
 
歴代の自民党政権と同様、アペノミクスに欠けているのは弱者へのまなざしである。防衛費を増やして生活保護費を削る。強者の論理に立ち、弱肉強食社会のひずみには目を向けようとしない。


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