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第2次安倍内閣発足 時計の針戻してはならぬ

新しく出来ました自民党安倍政権を冷静に分析している北海道新聞の社説を転載します。

第2次安倍内閣発足 時計の針戻してはならぬ
(北海道新聞社説12月27日)
 
自民党の安倍晋三総裁がきのう国会で第96代首相に指名され、第2次安倍内閣が発足した。3年3カ月余り続いた民主党中心の政権から自民、公明両党の連立政権に交代した。首相への再登板は吉田茂元首相以来64年ぶりだ。 2009年の衆院選で野党に転落した自民党は再生を誓った。問われるのは新内閣や党役員の顔ぶれが「新しい党」を体現しているかだ。
 
人事を見る限り、国民の失望を買って野党転落の原因をつくった旧幹部や「お友達」と言われた側近らの顔が並び、清新さにはほど遠い。 時計の針を戻してはならない。党改革を前に進め、野党の意見にも耳を傾けながら、山積する内外の課題を着実に解決してもらいたい。

*側近の重用が目立つ
 
安倍首相は新内閣の中軸を盟友や側近で固めた。副総理兼財務相には麻生太郎元首相を起用し、甘利明経済再生担当相とともに経済政策をリードする。側近の菅義偉官房長官を加え官邸主導の政権運営を目指す。3氏とも第1次安倍内閣の閣僚だった。麻生政権でも要職にあった。野党時代の空白を飛び越えて自民党政権を継続しようということか。
 
麻生氏は首相として発言のブレが目立ち国民の不信を買った。甘利、菅両氏を含め野党転落の責任をどう総括したのか見えてこない。 石原伸晃環境相、林芳正農水相は自民党総裁選で戦った相手だ。党内融和を図ったとみられるが、結果的に派閥均衡になった側面がある。
 
石原氏と根本匠復興担当相は、かつて安倍首相、塩崎恭久元官房長官とともに名前の頭文字をとって「NAIS」と呼ばれた。下村博文文部科学相、山本一太沖縄北方担当相もかつて町村派内で首相と近かった。 党内人脈が広い首相ではあるが、周りを親しい議員で固めた印象は拭えない。側近重用で緊張感を欠き、不祥事が続いた前回の安倍政権の失敗を繰り返してはならない。
 
首相は自民党総裁に選出された後「影の内閣(シャドーキャビネット)」を結成した。主要ポストに若手を集め「すぐにでも政権を担当できる」と党再生をアピールした。今回実際に入閣したのは17人中3人だ。何のための影の内閣だったのか。
 
党役員人事では野田聖子総務会長、高市早苗政調会長の女性2人を起用した。女性の積極起用は評価できるが、来年の参院選に向けたイメージアップ戦略とみられる。 首相と石破茂幹事長との人事をめぐる確執も伝えられる。党内をまとめる首相の指導力が問われる。

*党改革が中途半端だ
 
再生が見えないのは、自民党の改革が進んでいないためだ。 野党転落後、自民党は党再生会議を設置し、派閥の解消や首相経験者は選挙で公認しないなどを決めた。だがベテラン勢らの反発で改革は骨抜きにされた。 派閥は解消されずに残っている。世襲候補も公募や予備選の手続きを踏みつつ当選を果たしている。
 
そもそも再生会議の決定が適用されれば首相は党の公認が得られなかったはずだ。その首相の復権が「古い自民党」の復活につながるのでは、民主党からの政権交代を求めた民意に応えられないのではないか。野党時代、3年間にわたって党改革をリードしたのは谷垣禎一前総裁だった。首相は谷垣氏を継いでわずか3カ月だ。「安倍流改革」の方向性を定める間もなく首相に就任する点では、準備不足の政権と言える。
 
党内には自民党が建設を推進してきた経緯を反省して脱原発を求める声もある。安倍執行部は「原発ゼロは無責任」と黙殺してきた。多様な意見を党運営に反映すべきだろう。 民主党政権は古い自民党政治を変えようと試みた。官僚支配からの脱却、社会全体で支える子育て、「コンクリートから人へ」などの中から、自民党政権にできるものを探すことも体質改善につながるはずだ。

*慎重さが必要な外交
 
新政権は多くの課題を抱えている。立ち止まることは許されない。 東日本大震災からの復興、福島第1原発事故の対応を加速させなければならない。自公両党は復興庁の機能強化や防災関連の公共事業拡大を目指す。肝心なのは被災地が復興事業を進めやすくなるよう、予算や権限を中央から地方に移すことだ。
 
首相が力を入れる経済政策では、復活する経済財政諮問会議と新設する日本経済再生本部の主導権争いが懸念される。政策の方向性が混乱しないよう、首相官邸は調整力を発揮しなければならない。 外交面で首相は最初の訪問先に米国を選び、日米同盟強化に力を入れる。中国や韓国には特使派遣を検討している。歴代政権で培った人脈を駆使しながら、周辺国との関係改善を急がなくてはならない。
 
9条改憲や集団的自衛権行使の容認、教科書検定基準の「近隣諸国条項」見直しなど、周辺国が反発する問題を強引に推し進めるのは疑問だ。まずは目の前の課題に全力で取り組み、実績を示せるかが問われる。

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