今回の衆議院選挙では全国の30%にあたる16000ヶ所で投票の終了時間が繰り上げられました
今回の衆議院選挙では、全国49000ヶ所ある投票所の内、30%にあたる16000ヶ所で投票の終了時間が繰り上げられ、繰り上げを知らない有権者は投票所に行っても投票出来ませんでした。これはどういう事でしょうか。終了時間が繰り上げられて選挙を行いますと組織の動員力が有る政党に有利に働くと考えられます。
投票時間の繰り上げは、平成12年に地方分権一括法によって自治体の判断で変更可能になりましたが、しかし、公職選挙法第40条1項では、投票時間の繰り上げは特別の事情がある場合と規定されています。 しかし、今回行われた投票時間の繰り上にどんな特別な理由が有ったのでしょうか。
熊本県合志市では、投票時間の繰り上げ理由をホームページで選挙を早く公表出来る、投票時間の長さが投票率に結び付かない、人件費削減としていますと紹介していましたが、現在は削除されています。
秋田県―県内85.05%の投票所で繰り上げ
岩手県―県内64.47%の投票所で繰り上げ
宮城県―県内57.18%の投票所で繰り上げ
山形県―県内13.39%の投票所で繰り上げ
青森県―県内6.1%の投票所で繰り上げ
群馬県―県内99%の投票所で繰り上げ
長野県―県内1501ヶ所の投票所中、304ヶ所で1~3時間繰上げ。うち35ヶ所は開始も1時間遅れ
愛知県―県内1744ヶ所の投票所のうち、63ヶ所で繰り上げ
三重県―県内119ヶ所の投票所で1時間繰り上げ、534ヶ所で1~4時間繰上げ
滋賀県―県内928ヶ所の投票所中、一部で1~2時間繰上げ
石川県―県内525ヶ所の投票所中、110ヶ所で繰り上げ
福井県―県内413ヶ所の投票所中、63ヶ所で1~2時間繰上げ
奈良県―県内773ヶ所の投票所中、一部で繰り上げ
徳島県―県内512ヶ所の投票所中、一部で繰り上げ
愛媛県―県内745ヶ所の投票所中、一部で1~4時間繰上げ
大分県―県内621ヶ所の投票所中、445ヶ所で繰り上げ
開票を早く終了すると、だれが得をしてだれが損するのでしょうか。少なくとも組織力・動員力に勝る自公や、朝刊が時間通り発行できる新聞、開票速報のスピーディさが演出できるテレビも恩恵を受けます。
今回の様に多くの箇所で投票時間繰上げが行われたと云う事は、何故かと云う事を、もっと検証し無くてはならないと思います。