« 2010年1月10日に政権交代後元公明党委員長矢野絢也氏が語った言葉をもう一度読み返してみました | Main | 小沢一郎の「総予算組み替えれば金ある」拒まれる裏に既得権 »

橋下市長と公明党は「公明の理念実現に協力する」と述べる程蜜月関係です

橋下市長と公明党の関係は、大阪知事・市長選挙の時はあまり大きく報道されませんでしたが、実際、橋下市長と公明党は「公明の理念実現に協力する」と述べる程蜜月関係です。

また、公明党が小沢排除に動いたのも、小沢氏が提唱した衆議院議員の比例80人削減も大きく影響していると思われます。衆議院で比例80人が削減されて一番ダメ-ジを受けるのは公明党と共産党です。

この両党の小沢批判は党の存亡をかけたとものと考えられます。その為に公明党は小沢攻撃をしながら、大阪維新と選挙協力を行って、関西地区だけでなく全国の小選挙区での議席確保を目指していると思われます。

これからの公明党の野望は自民党を乗っ取って国政を動かす事では無く、橋下徹市長を使って与党に成る事です。

この事を、詳しく解説しています、『宗教と社会のかかわりを考える月刊誌』より転載します。
魚心と水心――公明党賀詞交換会    http://forum21.jp/
1月14日付「公明新聞」「大阪、奈良、兵庫で新春年賀会」
「公明党の山口那津男代表は13日、党大阪府本部、同奈良県本部、同兵庫県本部の新春年賀会にそれぞれ出席し、あいさつした。このうち大阪府本部の新春年賀会で山口代表は、公明党が掲げる『地域主権型道州制』について、『国の統治機構を大きく変えるものであり、将来の国の形として実現したい』と主張。

その上で、大阪維新の会がめざしている大阪都構想に触れ、「目標を同じくするという前提で府民、市民の皆さんの気持ちをどうやって一つ一つ実現していくかという点でお互い協力し、議論を尽くしていきたい』と述べた。
佐藤しげき党府代表(衆院議員、次期衆院選予定候補=大阪3区)は、『公明党らしい建設的な意見を出し、二重行政の弊害を解消したい。地方自治法などの法改正についても積極的に議論を進める』と強調した。(中略)また、来賓の松井一郎府知事、橋下徹大阪市長、小池俊二・日本商工連盟大阪地区代表があいさつした」

同「新春年賀会での来賓あいさつ(要旨)」
 「力合わせ「大阪の再生」を 松井一郎・大阪府知事
 日本の国、行政の姿を変えていかねばならない。地方主権の言葉の意味をしっかりとらえ、実際に行動に移すのがわれわれの役割だ。
 
昨年、橋下市長と共に“ワン大阪”を掲げ、ダブル選を戦い勝利した。今年は『大阪を再生してほしい』という府民の願いを実現させる第一歩にしていきたい。
 
公明党は、府議会でも市議会でも絶大な力を持っている。その力を大阪の再生のためにつなげてほしい。公明党の知恵を貸していただきたい。私は公明と共に一緒になって大阪を変えていきたい」
 
「公明の理念実現に協力 橋下徹・大阪市長」
 先日、東京に伺った折、山口代表はじめ公明党の皆さんから、大阪市長、府知事のダブル選挙で示された大阪の民意の方向へ、できる限り協力すると言っていただき、これほど心強いことはない。蕫百年戦争﨟といわれた府庁と市役所の枠組みを取り払って一体的に政治と行政を動かしている。これが『大阪都構想』だ。
 
日本の統治機構を変えるためには、公明党が掲げる地域主権型道州制を実現しなくてはならない。本気で実現しようと思えば、大阪都構想くらい実現できなければいけない。その上で大阪維新の会代表として、来るべき国政選挙でわれわれができることを精いっぱいさせていただきたい。国の形を変えるという公明党の理念に、協力させていただきたいと思う。

※先の大阪市長選挙で、創価学会・公明党は自主投票を貫き、実質的に橋下氏と大阪維新の会をバックアップした。
  
その狙いは池田大作氏のカリスマの源泉で、創価学会にあって長く「常勝」といわれた関西・大阪の地で、再び衆議院小選挙区で議席を奪還することにあると見られている。周知のように平成21年8月の衆院総選挙で公明党は大阪の4選挙区・兵庫の2選挙区を含む小選挙区8候補すべてが落選した。その失地回復をいまもっとも追い風にのっている大阪維新の会と手を組むことで果たそうというのである。
  
具体的には、北側前幹事長など公明党の候補が立つ大阪・兵庫の6選挙区に大阪維新の会は候補を立てないかわりに、創価学会・公明党が他の選挙区の大阪維新の会の候補を支援するものと見られている。
  
そうした背景を1月23日付「日刊ゲンダイ」は、「公明票800万が動くのか」と題して次のように報じている。
 
「『国を動かしていこうじゃありませんか』――と先週末、後援会パーティーで『国政進出」をブチ上げた大阪市長の橋下徹(42)。大阪維新の会は、衆院選で300人近くを擁立し、200議席を目指すという。
  これまで橋下徹は、『近畿一円で候補者を擁立する』と50人程度の擁立は口にしていたが、一気に“全国制覇”に舵を切った形だ。民主党や自民党は、『カネもないのに全国政党をつくれるはずがない』と冷ややかだが、橋下市長は自信満々。
  
自信を強めているのは、創価学会・公明党と“商談”が成立したからと専らだ『橋下徹が早い段階から国政進出を考えていたのは間違いありません。ただ、関西以外で候補者を立て、大量当選させるのは難しいとみられていた。ところが、創価学会・公明党と“選挙協力”することが確定し、状況がガラッと変わったといいます。創価学会との間をつないだのは、橋下市長のアドバイザー役、堺屋太一です。
  
創価学会の幹部と昨年2回会談し、選挙協力することで話をつけたといいます。創価学会の最重要課題は、小選挙区から出馬する9人全員を当選させること。とくに大阪の4選挙区から立候補する4人は絶対に当選させたい。そのためには、維新の会の協力が不可欠。そこで、公明党候補が立つ選挙区に維新の会は候補を擁立しないが、その代わり他の選挙区では、創価学会が維新の会の候補者を応援するという“取引”が成立したとみられているのです』(政界関係者)
  
実際、橋下市長は公明党の新年互礼会で『衆院選で協力させてもらう」とスピーチしている。公明票は全国に800万票、各選挙区に平均2万~3万票あるだけに、創価学会の全面協力が得られたら、維新の会は全国で十分に戦える。
  
橋下市長は、首都圏では『みんなの党』、名古屋では『河村新党』とタッグを組むとみられている。橋下の強みは、選挙で勝てるなら、政策を度外視してどの政党とも手を組むことだ。このままではホントに100議席以上、取りかねない」
  
もともと橋下市長と公明党そして創価学会は、橋下氏が府知事選に立候補した時から良好な関係にあった。橋下氏が府知事に当選した後、一時関係は悪化したが、橋下人気に便乗したい創価学会・公明党と、創価学会・公明党の組織力を活用したい橋下氏との間は魚心あれば水心の関係。公明党大阪府本部の賀詞交換会での橋下市長と松井府知事、そして山口代表らの挨拶には、そうした両者の下心、思惑が露骨なまでに現れている。

|

« 2010年1月10日に政権交代後元公明党委員長矢野絢也氏が語った言葉をもう一度読み返してみました | Main | 小沢一郎の「総予算組み替えれば金ある」拒まれる裏に既得権 »