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北電泊原発3号機のプルサーマル計画北海道やらせ指示北電メモ北海道新聞入手

「北海道やらせ指示」北電メモ入手 担当者発言 生々しく と云う記事が北海道新聞に掲載されました。今まで北海道側の関与を否定し続けて来た高橋はるみ北海道知事は今後どの様に答弁するつもりでしょうか。

九州で発覚した佐賀県知事と九電の癒着やらせメ-ル事件と構図がそっくりである事は、裏でその構図を描いているのが経済産業省である為と思われますが、それにしてもこの事はあまりにも酷く、国民を騙して行政を行うと云う官僚達の本性が暴露された事件と思います。

<北海道新聞11月17日>
『やらせメモ 北海道の推進姿勢随所に 検証委 信ぴょう性判断焦点』
北電泊原発3号機のプルサーマル計画をめぐるやらせ問題で、08年7月8日に道庁で開かれた道と北電担当者の打ち合わせのやりとりについて、北電側が作成したメモ入手。

北海道電力泊原発(後志管内泊村)3号機のプルサーマル計画をめぐるやらせ問題で、北海道新聞は16日、北電第三者委員会が道の関与を指摘する根拠となった2008年7月8日の道と北電担当者のやりとりを記録した北電側のメモを入手した。道民意見募集に際し「北電社員も地元住民だよね」「匿名でも受け付けている」など、道側が北電にやらせを指示する生々しい発言が記載されているほか、同計画の安全性に関する道の有識者検討会議委員への工作を疑わせる発言もある。

文書は「道庁打ち合わせメモ(プル)△取扱注意▽」と題したA4判の紙3枚で、北電側が作成。国と道、北電が一体となってプルサーマル計画に関する世論誘導を行っていたことを浮かび上がらせており、事実であれ09年に同計画を容認した高橋はるみ知事の判断の妥当性は根本から揺らぐ。

文書によると、打ち合わせに道側から出席していた当時の村井悟}・原子力安全対策課長(現・釧路総合振興局長)らは、締め切りが迫っていた道民意見の2次募集について「反対意見ばかり」と言及。その上で「北電社員も地元に住んでおり地元住民だよね」「ちなみに『○○町、匿名希望』でも受け付けている」などと述べ、原発周辺に居住する北電社員に対し匿名での賛成意見を寄せるよう要請した。
 
また、望ましい意見の具体例として「反対発言の内容は、外から来て地元の感情を逆なでするものだ」などを挙げたり、「国や北電の主張を追認する」意見を北電側に求めた。 一方、プルサーマル計画の安全性について議論した有識者検討会議(委員7人)の委員に対する工作が疑われた。
 
北海道電力泊原発(後志管内泊村)3号機電のプルサーマル計画をめぐるやらせ問題で、全文が明らかになった2008年7月8日の道と北電担当者の打ち合わせメモには、計画推進に向けてやらせを指示する道側の生々しい発言が随所に記されていた。今のところ道付ける唯一の物証で、今後、道が設置した第三者検証委員会(小寺正史委員長)がメモの信ぴょう性をどう判断するかが最大の焦点となる。

高橋はるみ知事は北電第三者委が道の関与を指摘した10月14日、記者団に対し[(道の関与は)まったくない」と強調。打ち合わせに出席していた当時の村井悟・原子力安全対策課長らは記者会見で①推進よりも慎重意見が多い②地元以外からの意見が多い③さまざまな角度の意見が必要と発言したことは認めたが、「反対派の意見を打ち消す意見の要請をした認識はなかった」と反論した。

しかし、今回明らかになったメモによると、打ち合わせでの道側の発言はこれまでの説明と大きく異なり、プルサーマル計画推進に向けて北電側に明確にやらせを指示しているほか、計画に反対する北海道平和運動フォーラムヘの対抗措置の必要性の指摘や、有識者検討会議の委員への工作を疑わせる発言もあった。

このメモは打ち合わせ3時間後にメ一ルで関係者に送信されたことが北電第三者委の調査で分かっており、同委は「記憶に誤りがあるとは考えがたい」と指摘、道の関与を「否定しがたい」と結論づけた。

一方、道の検証委は、北電からこのメモの提供を受けるとともに、メモを作成した北電の担当者から聴取し、当時のやりとりを検証している。

また、村井氏や当時の副知事、危機管理監などから聞き取り調査を行ったが、道側の関与を否定しているもようだ。検証委が北電作成のメモをどう評価し、道と北電両者の主張をどう判断するか。調査結果は第4回定例道議会開会前の来週中にもまとめられ、知事に報告される見通しだ。


北電が作成した打ち合わせメモに記載されている主な道側の発言

(北海道のやらせ指示が疑われる内容)
『7月11日までに意見募集をしているが、反対意見ばかり。地元から反対派の主張を打ち消す意見もほしい。』

『町村にも頼んでいるが、北電の地元でのネットワークにも期待したい。北電社員も地元に住んでおり、地元住民だよね。ちなみに「○○町、匿名希望」でも受け付けている。』

『観点としては、「・地元の意見を尊重してほしい・反対発言の内容は、外から来て地元の感情を逆なでするものだ・有識者検討会議を地元で開いてほしい」というものがほしい。』

『協定に基づき協議しているもので、地元以外からいろんな意見があっても、「最後は地元の声」という材料にもなるし、「道民投票を」という意見を潰す材料にもなる。』

『この他、必要性についての意見もあっても良い。「有効利用」、「政策との合致」等、国や北電の主張を追認するもの。』

『昨日、平和運動フォーラム主催の講演会があった。彼らの主張を打ち消す材料を用意しておく必要があると思う。』

『彼らの主張にイチイチ反応ずる必要がないとも思うが、中身を知らない人は、彼らの主張が正しいと思ってしまう。』


(有識者検討会議の工作が疑われる内容)
『過日、エネ庁に行った際、「原子力に詳しくない委員に対し、北電から基本的なレクが必要では?」と言われた。○○委員と◇◇委員。あと△△委員ということになるが、○○委員には、あまりヤリ過ぎない方が良いと思っている。急に会議でのスタンスが変わってもマズイし。』

『他の委員については、レクは不要であり、どちらかというと北電として「アドバイスをお願いしたい。」という対応か。ただ、周囲の目を考えた場合、北電が直接対応しているというのはマズイかもしれない。』

※委員の名前は、打ち合わせメモでは実名

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