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江川紹子氏がツイートするFD改竄の前田元検事の上司検事の公判

大阪地検の前田元検事がFDを改竄した事件で、その上司であった当時の大坪特捜部長、佐賀副部長の公判が始まり、その公判内容を鋭く批評をしている江川紹子氏がツイッターしていました。マスコミでは決して聞けない内容なので紹介します。

@amneris84 Shoko Egawa
1)押収証拠のFD改ざん事件を隠蔽したとして犯人隠避罪で起訴された大阪地検特捜部の大坪元部長、佐賀元副部長の初公判。2人とも、起訴事実を否認。それは予想されていたことだったけど、弁護側の冒頭陳述聞いて、改めて検察特捜部のありように、唖然とさせられました

2)なんと佐賀副部長は、前田検事によるFD改ざん疑惑とともに、公判担当の塚部検事から「村木さんは無罪」と聞かされただけでなく、公判の主任検事で証人テストなどで公判準備を重ねてきた白井検事からも「有罪の心証が取れない。検察側証人が次々供述を変えている」と伝えられていた。

3)にも関わらず、佐賀元副部長は「公表する」と息巻く塚部検事や「公判部長に報告する」と言う白井検事を制し、本人に確認してから特捜部として報告するということにした。前田に事実を聞いたり、組織内部でいろいろやっているものの、無実の人を起訴してしまったのではないか、という観点から

4)調査をしたことは何も出ていない。要するに、佐賀副部長の頭にあるのは、検察の組織防衛のことだけで、無実の人を犯罪者にしてしまったのではないことは、関心の外だったようだ。これが、大阪地検特捜部ナンバー2の人権感覚、ということが、むしろ弁護人の冒陳で明らかになってしまった。

5)それから、國井検事が同僚たちに出したメールの中で、「前田検事を信じましょう。言ってもいないことを調書にすることはよくある。これも証拠改竄やもみ消しと同じ」などという内容があることが、弁護側冒陳で明らかにされた。國井検事は上村厚労省元係長の取り調べでもそれをやったわけですね。

6)同僚にそういうメールをしているということは、少なくとも大阪地検では、言ってもいないことを調書にするということがよくある、というのが共通の認識になっていた、ということなのでしょう。

午後は大坪被告人の弁護側冒陳
初公判終了にゃう。検察官の一人が被告人席に歩みより、何度も頭を下げて挨拶。大坪、佐賀両被告人は笑顔で応じる。ナンダコリャ

まもなく、今日の大阪地検特捜部の部長・副部長によるFD改ざん隠蔽事件の初公判についての連続ツイートを行います。

1)改めて、今日の初公判のおさらい。起訴状朗読の後、罪状認否。大坪元特捜部長、佐賀元副部長共に否認の答弁をし、弁護人も全面的に争うとの意見。検察側の冒頭陳述に引き続き、佐賀、大坪の順で弁護人の冒陳が行われた。その後、裁判長が公判前整理手続きで明らかになった争点を傍聴人に解説。

2)「前田検事が改ざんを行ったのは争いがありません。争点は、昨年2月5日までに両被告人が改ざんを知ったか否か。検察側は1月30日に前田から佐賀被告人に電話があり、佐賀被告人から大坪被告人に報告され、協議があったとしています。一方弁護側は、この日に前田からの電話はない、と主張。

3)佐賀被告人は、2月1日に國井検事から『前田検事と電話で話したが、誤って書き換えた過失だった』と聞いて、それを翌2日に大坪被告人に報告をした、と言っています」。実にわかりやすい説明。大阪は証拠の説明も壁のディスプレイに映してくれたりるし、警備もソフト。東京地裁は見習え~

4)要するに、争点は2月5日までに、前田が意図的に改ざんしたかどうかを2人が知ったかどうかということで、それ以降に知ったとしても無罪になる、かなり限定的なもの。で、それぞれの主張を裏付けたり、補強したりする証拠を出し合って、今日はおしまい。

5)2人は意図的な改ざんとは知らなかったと主張する。つまり、元々は検察側の筋書きと矛盾する証拠が、「たまたま」「うっかりして」検察に都合よく書き換わったという説明を信じた、ということ。その主張を前提にするとしても、では、意図的でなければ、いいのか?

6)現に、公判立会の塚部検事が「村木さんは無罪です」と訴えている。公判の主任で証人テストなどの準備をしていた白井検事が「有罪の心証がとれない。検察側証人が次々に供述を翻している」と述べていて、そのうえFDの”書き換え”が問題になっている。佐賀被告は、國井検事の取り調べを受けた

7)凜の会関係者の弁護人から苦情も受け付けている。もしかしたら、自分たちは無実の人を罪に陥れてしまっているのではないか、という疑問を抱いて動いた形跡は、今日詳しく説明された証拠からも、まったく見て取れない。彼らの関心は、「意図的な改ざんだったら、検察組織が大変なことになる」

8)「責任をとってやめなければならないかも」ということばかり。要するに、組織防衛と自己保身ばかりなのだ。それが、とりわけ弁護側の冒陳や証拠説明からとてもよく分かった。 弁護側の見立ては、前田と國井が、FDというマイナス証拠の存在を上司に報告せず、改ざんも2人で隠し続けため、

9)改ざんが発覚したら、國井も証拠改竄の共犯や犯人隠避に問われる可能性があるので、それを避けるために上司に罪をなすりつけた、というもの。村木さん事件で前田、國井が信用ならない人間であることはよく分かるが、では、果たして大坪、佐賀は信用できるのか、私にはよく分からない。

10)弁護側冒陳によれば、村木さんの捜査では、大坪部長が前田、國井両検事から報告を受け、指示・助言などの指揮を執っていた。大坪被告は、前田がFDの存在を報告しなかったと主張するが、では、捜査の過程で「検察側の筋書きを裏付ける客観証拠はないのか」と前田に問いたださなかったのか?

11)この事件では、大事な現場である厚労省の企画課長席の検証さえせず、石井一議員の事情聴取も起訴後に形ばかりのものしか行わないなど、裏付け捜査がずさんきわまりない。自白さえ取れればそれでいいという姿勢で、大坪被告は指示や助言をしていたのではないか?

12)そういうことを考えると、大坪・佐賀vs前田・國井の対立となった今回の事件は、村木さんを冤罪に陥れた人たちの仲間割れにすぎない、という気もする。また、2月5日までに知っていたかどうかという、極めて事件の一部だけに絞った事実しか明らかにされない

13) 前田元検事の裁判では、検察側がまったく厳しい追及をしないどころか、被告人質問で助け船を出してやる場面もある、まったくの茶番劇だった。今回の裁判がそうならないように願うが、初公判が終了直後、検事がへこへこ被告人席に挨拶に行くようでは果たしてどうなのか…という気もする (了)

大坪・佐賀裁判。関心ある人は、検察、弁護側の主張の詳細などは、新聞やネットで報じられるだろうから、それを見てね。私は、この2人の起訴事実より、村木事件の解明というところに関心があるので、ちょっと報告としては偏っているかもしれないから。

大坪元特捜部長、佐賀元副部長の失敗は、被告人の人権や事案の真相よりも、組織防衛と自己保身を重視したために、検察内部ではまだまっとうな感覚を持っている塚部、白井の意見を入れず、國井・前田という最悪コンビの言うことに乗ってしまったことでは?その結果、2人に裏切られて今の立場に。

共犯関係で保釈になると、会って話したりするのはダメというのが保釈の条件になる。なので、裁判で被告人席に並んで座っていても、普通は喋らない。陸山会事件でも、被告人3人は元秘書同士なのに、緊張して目も合わせない。気の毒なくらい。けど、さすが大坪被告はにこやかに佐賀被告に話しかける余裕

検察官が証拠の要旨を読み上げる間、大坪被告がこっくりと落ちたのを、わらしは見逃さなかったにゃ~

事実より政治的主張や立場優先。陸山会裁判が象徴的。このメディアの限界。それを知った上で活用するリテラシーあれば最高 

押収証拠のFD改ざん事件を隠蔽したとして犯人隠避罪で起訴された大阪地検特捜部の大坪元部長、佐賀元副部長の初公判。2人とも、起訴事実を否認。それは予想されていたことだったけど、弁護側の冒頭陳述聞いて、改めて検察特捜部のありように、唖然とさせられました

なんと佐賀副部長は、前田検事によるFD改ざん疑惑とともに、公判担当の塚部検事から「村木さんは無罪」と聞かされただけでなく、公判の主任検事で証人テストなどで公判準備を重ねてきた白井検事からも「有罪の心証が取れない。
検察側証人が次々供述を変えている」と伝えられていたにも関わらず、佐賀元副部長は「公表する」と息巻く塚部検事や「公判部長に報告する」と言う白井検事を制し、本人に確認してから特捜部として報告するということにした。
前田に事実を聞いたり、組織内部でいろいろやっているものの、無実の人を起訴してしまったのではないか、という観点から調査をしたことは何も出ていない。

要するに、佐賀副部長の頭にあるのは、検察の組織防衛のことだけで、無実の人を犯罪者にしてしまったのではないことは、関心の外だったようだ。これが、大阪地検特捜部ナンバー2の人権感覚、ということが、むしろ弁護人の冒陳で明らかになってしまった。

それから、國井検事が同僚たちに出したメールの中で、「前田検事を信じましょう。言ってもいないことを調書にすることはよくある。これも証拠改竄やもみ消しと同じ」などという内容があることが、弁護側冒陳で明らかにされた。國井検事は上村厚労省元係長の取り調べでもそれをやったわけですね。

同僚にそういうメールをしているということは、少なくとも大阪地検では、言ってもいないことを調書にするということがよくある、というのが共通の認識になっていた、ということなのでしょう。

初公判終了。検察官の一人が被告人席に歩みより、何度も頭を下げて挨拶。大坪、佐賀両被告人は笑顔で応じる。ナンダコリャ

これが、マスコミの報道では絶対に聞けない生の内容です。これを読んで分かるのは、如何に検察が自己中心的であるかということです。自分の筋書き通りに裁判が出来れば、被告の人生がどうなろうとも関係ない。むしろ、基本的人権より組織、自分の方が余程大切ということです。陸山会事件の検事調書の多くが不採用になったことがよくわかります。

対決…失敗許されぬ検察と120人の大弁護団(読売新聞9月12日)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110912-OYT1T00540.htm?from=main4
 
検察側の担当は、証拠品改ざん事件の公判を受け持った最高検検事4人。岐阜地検次席検事などを歴任した中村孝検事(49)らいずれも大坪、佐賀両被告より後輩で、関西での勤務歴はほとんどない。
 
弁護側は、大坪被告が約20人、佐賀被告は司法修習の同期生ら約100人からなる大弁護団。大坪被告の弁護団長は、司法修習で大坪被告の面倒を見た田宮甫(はじめ)弁護士(77)(第二東京弁護士会)。佐賀被告の弁護団は、司法修習同期で刑事弁護を数多く手がける秋田真志弁護士(48)(大阪弁護士会)が主任を務める。

大坪氏の弁護団が20名、佐賀氏の弁護団が100名、弁護団の検事がこれだけ多いということは、ある意味検事の組織の防衛と見えてしまいます。

検事が言っていることは、あくまで公明正大で、嘘偽りはないといいたいのではないでしょうか。

江川氏の初公判終了にゃう。検察官の一人が被告人席に歩みより、何度も頭を下げて挨拶。大坪、佐賀両被告人は笑顔で応じる。ナンダコリャ 。を読みまして、これで公明正大な公判が出来るのかと言わざるをえません。

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