北海道新聞に太陽光発電の弱点を克服と載っていました
北海道新聞に太陽光発電の弱点を克服と載っていました。
(北海道新聞8月2日)
稚内で出力変動を抑える大規模太陽光発電電池施設技術を開発した
【稚内】新エネルギ-産業技術総合開発機構(NEDO)の委託で北海道電力や稚内市が今年3月まで、同市内の国内最大級の太陽光発電施設「稚内メガソラ-」(出力5020KW)で行った実証研究の結果がまとまった。太陽光発電の弱点は天侯による出力変動だが、日射量予測と容量1500Kwの蓄電池の活用で、実験段階としては年間の8割程度の日数で計画通り発電できる技術を開発した。
太陽光発電で蓄電他を用いる研究は国内初。
出力調整が可能になったことでNEDOは、普及に向けて「新たなビジネスモデルをつくることができた」としている。NEDOは7月末、稚内での研究成果も紹介する「大規模太賜光発電システム導入手引書」をホ-ムベージに掲載した。
同施設は2007年着工。積雪寒冷地で強風の稚内に立地することで、厳しい気象条件下でも出力変動を抑え計画的に発電する技術の開発を目指した。
研究後は同市に譲渡、市 営発電所になった。
蓄電他にはNAS電池(ナトリウム-硫黄電池)を使い、充電と放電によって出力変動を抑制する技術を研究。気象観測データを基に一日の日射量を前日に予測し、発電計画を立てる。計画出力を超える発電量が太陽光パネルから得られる時間帯は、余剰電力をNAS電他に蓄電し、不足する時間帯はNAS電他から放電して送電線に送る仕組みだ。
これにより、年間の8割程度は、ほぼ計画通りの発電量が得られた。
フル稼働の発電量に対する実際の発電量の割合を示す設備利用率は11%で、全国の太陽光発電施設の11~14%と同レペルだった。稚内の年間日照量は東京
より4%程度少ないが、年間の設備利用率は東京の施設とほぼ同じ。
降雪の多い12~2月は東京より低いが、4~9月は高かった。NEDOが施設普及への課題の一つとして挙げるのが建築の規制緩和だ。建築基準法は高さ4mを超える工作物の強度を定めており、太陽光発電設備にも適用される。国は10月に同法施行令を改正して太陽光発電設備を除外し、より簡単に設置できるようにする。