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日本は原子力の技術は全然確立してなくまた熱エネルギー源の大国と云う事を知らされていません

元GE技術者・菊地洋一さんが講演で重大な発言をしていますので一部を掲載します。2003年3月31日

●原子力の技術は全然確立していなかった
http://www.stop-hamaoka.com/kikuchi/kikuchi2.html
 
核の平和利用という話からそういう話へ行きましたけれども、私が原子力の世界に足を踏み入れたのは、その平和利用という言葉にだまされてです ね、ちょうど第1次オイルショックの頃ですね。日本は本当に石油がこなくなるというので、とにかくオイルショックというのが起きました。
その時に無理やりGEに引っ張って入社させられたんですね。ですから、エネルギーもない国なんだから、 とにかく中東のその湾岸諸国の横暴に日本が振り回されてはいかんということで、原子力でやっていかなければいかんということで、あまり原子力のことを深く 考えないで、その先輩の言葉を信じて入社したわけです。

 
いろいろやってきたわけですけれども、実際に働いてみますと、原子力の技術というのは全然確立していなかった。もう詳しい話は技術的な専門的な話になりますのでいいませんけれど、とにかくハチャメチャなんですね、施工で。施工というか原発を造っていく工事の段階で。工事のミスが出るということは人間のやっていることですから、よく起こることですけれども、問題なのは設計そのものも十分検討されていない、いいかげんな感じで工事が進められていました。ですか ら建設中にしょっちゅう変更がある、そのことにもびっくりしましたけれども、送られてくる図面があちこちぶつかっていたり、そういうことにもびっくりしました。自分でチェックしてみて余りにもぶつかっているので、びっくりしましたけれども、とにかく確立された技術じゃないということです。

 
ですから、その古い原子力発電所が危険だということはもちろんいえますけれども、新しい原子力発電所だから安全かというと、そんなこともありません。新しいものにすると、また新たな問題がどんどん出てきている。もうまたかというぐらい、数えきれないくらい事故っている。それは何故かというと、確立された技術ではないからです。これはその溶接技術だとか、金属のことを扱う学問として冶金工学といういい方をしていますけれども、そういう冶金工学上の現代 技術の限界というものもあるんですね。そういうものを隠したまま、もう技術は大丈夫だというような事をいいながら原発を造っております。
 
それはいくら安全だといっても、運転してみればわかることで、  新しいものには新しい技術的な不安があります。原発の場合はいったん事が起きたら、みなさんもチエルノブイリの事なんか新聞、テレビでよく見ておられると思うんすけれども、いったん事が あった時には大変です。電力会社や国はそんな事は絶対に起きないということをいいきります。僕は東京電力に交渉したりいろいろしましたけれども、とにかく 起きないといいはるわけです。でも実際、電力会社は自分の原発のことを知りません。僕がいろいろ説明をしますと、「へえっ! そんなことあったんですか」 といってびっくりするわけですけれど、調べてみると僕が言った通りになっていると。

でも今更運転している原子炉を止めて、配管を全部取り替えるなんてこと は出来ない、「見ているから大丈夫です」の一点ばりなんですね。とにかく電力会社は現実を知りません。それはそうですよ。原発の工事現場では、電力会社が一番上にいて管理しているわけですけれども、実際に工事するのは東芝や日立や日立プラントや、IHI (石川島播磨重工業)や三菱や三菱重工、そういった原発メーカーの人達が管理してやっておりますし、いろんな不具合が出てきたときには、自分たちに不利な 事は当然お客さんの電力会社には隠しておくようにします。


 
僕が何で原発が嫌になったかというと  その大きな理由の一つはですね、原子力発電所が動いている限りは、被曝労働者を必要とするのです。必ず自動車でも車検がくると、高いお金かけて車を整備してもらいますけど、原発も毎年止めて、炉を点検して修理したりしなければいけないのですけれど、これが大体が被曝作業なんですね。

 
僕は原子炉のリアクタービルディングと呼ばれているような一般的な配管とかバルブやポンプのあるところだけじゃなくて、お湯を沸かす原子炉の中にも入るような仕事を経験しています。これは古い原子炉でやっています。これはとんでもない被曝作業で、外国人の労働者をたくさん使ってやったんですけれども、大変な恐怖の仕事です。そういうことが原子力発電所がある以上は続くということですね。

もう一つは、原発の建ったところの地方自治体の行政が腐りきってしまうことです。みんなが苦労して、汗水たらして働いて払った税金が軽くみられるようになります。原発の交付金というのは、それだけ一時的には大きいのです。でも、それによってみんなにお金が等しくまわって豊かになるかというと、そんなことは全然ないんですね。まず県に入ります、金は。そこの町や市にも入りますけれども、それが今までの地方財源に比べれば非常に大きい額ですから、もうそれも紐付きで、開発だとかいろんなもの使わなければいかんという項目が決められていて、道路とか例えば箱物といって建物を作るとか、そんな事にばっかり使っている訳です。

だから土建屋さんは儲かるかもしれない。でも一般の人たちに等しくお金が渡る訳ではないですね。全然入らないという感じの人がほとんどな訳です。その町からちょっとはずれると、その辺は被害があった時は、同じような惨めな目に遭わなければならないのだけれど、 補償は一切入らないということになりますし、何よりも行政が腐ってしまいます。
 
道路作っても箱物作っても、自分が作ってやったみたいな態度になるから、役人の態度は大きくなります。もうさんざん見てきました。それは日本中で、その地方の人達が明るくみんなで仲良く暮らしていこうと思った時に、原発がくればお金もくるけど、町のそういう温かみだとか、そういうものはなくなります。決して町は活性化しません。それは日本中みれば分かります。
 
鹿児島の川内原発というところも何度も行ってますけれども、商店街はシャッターが下りたままです。  

●日本は熱エネルギー源の大国  
 
原発の話になってきますと、当然原発がいいか、悪いかということで、国や電力会社の考え方をみんな嫌でも伝えられて、それを信じたりするようになりますけれども、先程、僕がオイルショックの時に、それを機会にしてGEに入ったというようなことをいいましたけれども、僕もそういう意味では完全に洗脳されていました。どういうことかといいますと、日本が資源エネルギーの無い国だから原発なんだと。今でもそういうふうに国はいっています。それが本当かといいますと、そんな事はないんですね。
 
実はレスター・ブラウンという地球白書というものを出して、世界的に有名な人ですけれども、1年くらい前にテレビでいっていました。日本は本当にうらやましいエネルギー大国だと。なぜか。日本にはものすごい数の温泉があると。僕も北海道から九州までずーと旅しましてですね。もう至るところ温泉があって露天風呂もある。エネルギーってなんだっていったら、だいたいが熱なんです。位置エネルギーというのもありますが。水力発電所は水の位置エネルギーとういうものを利用して落下させて、そのエネルギーを電気に変えますけれども、一般的にはエネルギーといったら熱の事なんです。だから熱で蒸気を沸かしてそして、タービンを回して電気を作っているわけなんです。

 
じゃ、自然エネルギー、自然の熱は日本は無いのかといったら、レスター・ブラウンがいうように、世界でもうらやましくて涎がでそうなくらい地熱に恵まれた国なんですね。ですから、普通の温泉のように熱水溜まりというところを掘り当てて、そこから蒸気を出して発電する方法。これは今までも地熱発電ですけれども、そういう熱水溜まりのないところでも地面を深く掘ると温度が非常に高くなって、そこの熱を取り出せば発電出来るのです。これが高温岩帯発電という方法で、そのやり方もいろいろあります。
 アメリカではヒートパイプ方式といって深い所にパイプを埋めますと、ヒートパイプという特殊なパイプが熱だけを地上に運んでくれます。ですから、それに水を触れさせて蒸気を作って発電するという方法を今、アメリカが一生懸命進めています。
 
実は地熱で発電したのはイタリアが一番最初なんですけれども、もう百十年くらい前でしょうかね、それくらい古くからやっているのです。今また世界中がこの10年くらい前から地熱の利用を一生懸命考えています。
 
日本はどうしても原子力発電を推進させたいために、やっているというけど、地熱の方にはあんまり力を入れていません。しかも日本が熱エネルギーの大国だと いうようなことをできるだけ伏せようとしています。新聞、雑誌いろんなものを通じてやろうとしたけれども、もう圧力で潰されて、あまり効果がでませんでした。でもプレイボーイとか週刊朝日とかいろいろ書いてもらいましたけれども。みんなそう思わないですか。エネルギーのない国だと思うでしょう。そんな事ないです。エネルギー大国です。

 
僕が高温岩帯発電の研究の最先端の実験所に行った時に、研究者に聞いてみました。いくら予算あるか、人件費、鉛筆代、実験、地下にボーリングを掘ったり、 そういうの全部入れて2千万円だそうです。そんなもんで力入れているとはいえんです。これ電中研(電力中央研究所)というところがやっています。9電力会社がお金出してやっている。NEDOというところでもやっています。だけど予算は少ない。   その人といろいろ話し合ってですね。それで僕は、日本はエネルギーの無い国ではない、エネルギー資源がないなんてウソだと。さっきいったように日本は世界で も珍しいぐらい熱エネルギー資源に恵まれた国で、日本が地熱発電を安全にやれるようになれば、それは日本は地熱発電というものがあるから、決してエネルギーの資源がない国ではないと。ただそれは安全に取り出すための研究予算があまりにも少ない。やる気があれば出来るのだということを訴えながら回ったんです。
 
だけど、みんな日本が熱エネルギーのない、そういう無資源国だと思わされていないですか。99% がそのはずです。あってもそれは安全に取り出せないとか、国立公園内にあるから駄目だとか、とにかく今まで古い地熱発電の悪い概念だけで洗脳されてるはずです。それのほんとうの事を書いた記者は、僕が頼んだ記者はあっというまに飛ばされました。 僕がいいたいのは、そのような本当に簡単なエネルギーの資源があるかないかということですらウソつかれて、それを見破れないでいるというそういう事なんです。

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