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民主党衆院議員16人が会派を離脱した事に新聞テレビが報じないまともな論調です

新聞テレビが報じないまともな論調が現代ビジネスに載っていましたのでそのまま転載します。(2月18日)
親小沢系の民主党衆院議員16人が岡田克也幹事長に民主党会派からの離脱届を突きつけ、新会派「民主党政権交代に責任を持つ会」を結成した。

16人の行動に対して「民主党に籍を残しながら、会派離脱とは筋が通らない」とか「民主党の比例代表候補として当選して議員バッジをつけたのだから、会派離脱するなら離党し議員辞職すべきだ」という批判がある。

しかし、そんな批判はまったく表面的な議論である。

事の本質は、いよいよ「菅直人政権の自己崩壊が始まった」という点にある。このコラムで繰り返し指摘してきたように、政権は外部からの批判では倒れない。必ず内部からの反乱によって崩壊プロセスが始まるのだ。

それでなくても、予算関連法案の衆院再議決をにらんで、菅政権がすがる思いで接近した社民党が離反姿勢を強める中、16人のうち数人でも造反して反対票を投じれば、法案を可決成立させるのは絶望的になる。

新会派の会長に就任した渡辺浩一郎は会見で予算関連法案について「政権公約(マニフェスト)に照らして判断する。党の決定とは別になることもありうる」と語っている。

本当にまとまって造反が起きれば、菅内閣に残された道は事実上、衆院解散・総選挙か内閣総辞職以外になくなる。予算こそが政治であり、予算案を成立させられない内閣は存在する意味がないからだ。

つまり「16人の反乱」とは、当人たちがどう説明しようとしまいと、客観的には倒閣運動そのものとみるべきだ。まさに、民主党の内部から菅政権に対する倒閣運動が始まったのである。 なぜ、こうした事態に至ったのかと言えば、菅の自業自得としか言いようがない。

菅は先の参院選で、ろくな党内論議もせずに唐突に消費税増税を打ち出して、敗北した。いったんは反省したかのような姿勢を見せたが、内閣改造では自民党政権下で重要閣僚を歴任した与謝野馨を経済財政相に起用し、再び「改革なき大増税路線」を鮮明にした。

09年政権公約を捨てて増税を選ぶというなら、少なくとも十分な党内論議を重ねて公約修正を明言する、あるいは解散・総選挙であらためて国民の信を問うのが 筋だが、菅はどちらもしなかった。国民に対する説明すら不十分なまま、財務官僚が敷いた増税路線にするすると舞い戻っただけだ。これでは、民主党の中から「いったい民主党政権はどうなったのか」とあきれる声が出るのも当然である。

これに小沢一郎元代表に対する党の処分問題が重なった。

16人はいずれも親小沢とみられているので、小沢処分に不満を募らせていたのは想像に難くない。だからといって、単に「親小沢と反小沢のバトル」の一環とみるのも、政治の理解としては正しくない。

先の渡辺は「菅政権の党運営のあり方やマニフェスト見直しが問題であって、小沢元代表がどうのこうのではない」と語っている。小沢をめぐる闘争という政局的側面よりも、もっと根が深い政策の路線変更と政権運営手法をめぐる対立ととらえるべきなのである。

言い換えれば、今回の騒ぎは小沢処分を最終的に見送れば収まるという話なのか。そうではない。菅政権がいまの改革なき大増税路線を見直さなければ、造反活動は終わらないだろう。

菅には、それはできない相談である。したがって崩壊プロセスは進行する。だからこそ、事態は深刻なのである。

小沢にも近いとみられている原口一博元総務相は橋下徹大阪府知事や河村たかし名古屋市長、大村秀章愛知県知事らと連携して、新しい政治団体「日本維新の会」を旗揚げした。民主党議員の身分を維持したまま、地域主権の推進を掲げて河村や大村らの政治潮流と合流しようという目論見だ。

河村と大村は当選後、そろって小沢を議員会館に訪ねている。政権を握る菅と仙谷由人党代表代行の菅・仙谷ラインに対して、小沢・原口・河村・大村・橋下による緩やかな政治的包囲網が形成されつつある。

 昨年9月に超党派の国会議員や有識者が集まって発足したデフレ脱却国民会議も、ここへきて動きが活発になっているのだ。1月下旬に第2回会合を開いたのに続いて、2月22日夜には「シンポジウム反省会&懇親会」と題して東京・赤坂で会合を開く。

 見逃せないのは、参加予定者たちの顔ぶれだ。

関係者によると、尖閣諸島沖の漁船衝突事件で菅政権の船長釈放に猛抗議した松原仁や親小沢の重鎮である山岡賢次ら民主党議員に加えて、自民党の中川秀直元幹事長、公明党の高木陽介幹事長代理、みんなの党の浅尾慶一郎政調会長らが出席する見通しという。

与党議員が加わる会合ではありながら、反・菅政権の立場では、実は水面下で一致しているとみていいのではないか。同じ22日夜には、別の野党会合もある。

政局はにわかにキナ臭さを増してきた。「16人の反乱」は表に出た「一発の銃声」にすぎない。激動の幕は上がった。

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