国民の代表である国会議員が民主党代表戦で何が一番大事か判断出来なかった様です
霞が関の官僚たちは、菅総理は楽だと思っている様です。政権は官僚に楽と思われたらそれは、すでに官僚政治がそのまま続くと云う事です。官邸や大臣は嫌だけど、納得して働かざるを得ないと思われるような存在にならないと、は絶対に物事を動かす事が出来ません。
官僚は常に自分達は安全圏にいたいという人種ですから、政治家が政治主導で、責任を取ると云う覚悟を見せなければ、前例踏襲主義に埋没してしまいます。また、官僚は政治家や国民を騙す事に特に優れた才能を発揮しますので、今回の政権も官僚主導から脱却は難しいと思います。
小沢氏は、政治家が責任を取れば官僚は動くと、日頃から言っています。
金融危機の時は与野党の政治家が共同で政策を作りそれを官僚にやらせた為に、大規模な資金注入と云う官僚が嫌がる事も出来ました。
しかし、それは竹中平蔵の大きな野望の為に仕組まれた事でしたが、当時は金融危機回避と官僚を納得させて、責任は自分が取ると言って実行しました。
現実は竹中の野望達成の為の政治主導で有りましたが、動かない官僚を動かしたと云う事だけは事実の様です。
ただ、この様な野望が入った政治主導は常に危険が有りますので、何時も検証は絶対に必要です。実態がだいぶ違った場合すぐにそれを正すと云う事もまた政治主導の大事な事です。
今回の日本振興銀行の倒産について、民主党は竹中氏を参考人招致して、金融庁の当時の実態を解明する予定と報じられていますが、この様な事はアメリカの公聴会の様に常に検証が行なわれなければ、ならないと思います。
政治家が責任を取る姿勢を見せれば、官僚は仕事を進んで行い、またさせる事が出来ると云う事は、金融危機の対処で証明されていますが、担当の政治家がいまだに責任をとっていないのが残念です。
現在の、菅総理は絶対自分で責任を負おうとしない人間と官僚は思っていますので、国難に対処するような事に殆ど動かないと思います。小沢氏は、逆に長い経験から、一番大事な所が解っている政治家と思われますので、国難の時は、官僚を動かしリ-ダ-シップを発揮して対処すると思われますが、悲しい事に日本では人気投票で総理が決まってしまいました。
菅総理は経済認識が全く無いと言ってよいと思われます。雇用は、経済が成長した結果生まれる需要です。まず最初に言う事は1に経済対策2に成長産業の育成そして3に社会保障と言わなければ、雇用が生まれるはずが有りません。今回の代表選挙では全く何を言っているか理解できませんでしたが、民主党の半数の議員は理解が出来た様です。
私は、もっと抜本的解決を言って代表選に勝利したなら理解出来ますが、現在の経済状況を考えて、実際には自分では何も出来そうにも無い事が解っている為に、あのような抽象的な発言しかしなかったと思います、後は小沢氏の中傷とポストをちらつかせて議員表をとり代表の座にしがみつく事だけを考えていたと思います。
小沢氏は地方経済の問題を現在かなり真剣に考えて、一括交付金化と云う抜本的な改革を提案しましたが、逆に地方はその事にひるんでしまい小沢氏を応援しなかった事も、霞が関を喜ばせた事と思います。
小沢氏の言っている地方分権は、地方が自ら自立する知恵と知識を持たなければ、
何時までも官僚の作成した予算にただ乗りをしていて、地方自身がが破滅の道を進んでいくと云う事を言っているのだと思います。
アジアのグローバル競争は国同士の競争ではなく、都市間競争です。現在、パフォーマンスの良いシンガポールの国土は奄美大島と同じです。人口は福岡と静岡の間ぐらいです。県や市レベルと云う事を地方自治体ももっと認識すべきです。現在の制度ではいくら地方が、知恵を出しても自立は出来ない制度に成っています。
もっと権限と財源をもって、独自の政策をやって、自分の地域の魅力を高めれば、シンガポールみたいになれると思います。それを霞ヶ関主導で、47都道府県同じにやろうとしても絶対に無理です。
菅総理は合格ラインの50点に達しない40点の生徒。小沢氏は、20点の可能性もあるが、80点の生徒になるかもしれない人と云う評論家が言いますが、
確実に衰退する政策か、一発逆転のある政策を選ぶのかは、今回の代表選での答えは明らかだったはずですが、国民の代表である国会議員がそれを判断出来なかった様です。