菅総理は9月の代表選での総理退陣の覚悟を固めたのだと思います
昨日の菅総理は色々釈明しましたが、最後の発言の中でで、9月代表選まではいまの形で頑張らせていただきたいと述べました。代表選出馬への意向は示しましたが、言葉のニュアンスから言えば、続投に自信がないことを表明するものであると思われます。また発言から続投に対する意欲と熱意が全く感じられませんでした。かつて1カ月後に退陣した安部総理の表情に似ていたと感じました。私の推測では、菅総理は9月の代表選での総理退陣の覚悟を固めたのだと思いました。
今回の9月14日の代表選は、議員だけで決める選挙ではありません。
8年ぶりと成る民主党員サポ-タ-が参加する本格的な選挙です。
この代表選で菅総理は殆ど勝利する見込みが無いと判断したと推測します。
政治家自らの適正な出処進退を冷静に考える能力を菅総理が残しているなら、望ましい引き際を自分で考えるべきであと思います。
民主党にとって、いま何よりも必要なことは、挙党一致体制を構築できるリーダーを代表に据えることです。
民主党の将来を真摯に考えるなら、小沢一郎前幹事長の力量を最大限に発揮してもらうよりほかに道はないと考えます。残りの3年間で小沢氏の力で民主党と云うより日本の本当の改革を進め、次に誰が総理に成っても(たとえ自民党の総裁でも)官僚やマスコミ、米国に支配されない制度を構築することが、小沢氏の最後の仕事だと思います。
それをやる時間は3年間と云う十分な時間があります。
今回は正面から堂々と突破し、検察審査会などの素人判断や、官僚の手先のマスコミの批判など無視して、これが剛腕だと云う政治を行ってもらいたいと思います。
民主党を批判する人々は、それまでの自公政権で何も閉塞感を味わなかったのでしょうか、私にはそれが不思議です。今回の参院総括で9月代表選に向けての正しい流れがようやく動き始めた感じがします。
また、先の鳩山総理辞任劇は、鳩山氏が自分も首相をやめるから小沢氏にも辞任を迫った、と報じられていますが、真実は逆だと思います。この辞任劇はすべて小沢氏の脚本、演出によるものと推測します。鳩山総理は辞任すべきであったのに、なかなか辞任しないことに小沢氏は頭を悩ませていたと思います。日本の総理として大義名分をつけなければならないので、小沢氏が悪役になることで、辞任の大義名分を与えたと思います。
また、小沢氏は鳩山氏の次は菅氏を立てて、菅氏の下で挙党一致体制を作ることを目指していました。小沢氏の考え通り行動していましたら、菅新内閣は参議院選挙で大敗することなく、民主党による単独過半数、悪くても与党での過半数を維持できたと思います。小沢氏が当初から参議院選挙の目標議席数を「与党による単独過半数」と定めて、選挙戦略を立てていたのには、それなりの計算と裏づけがあったと思います。
鳩山総理退陣後、6月2日に菅氏が代表に就任すると、菅氏による「小沢氏は静かにしていたほうが良い」という発言が飛び出しました。
これは党内政変であると同時に、人格罵倒であり、表現の自由、行動の自由を次期内閣総理大臣という最高権力者が制限し、小沢氏の人権をないがしろにするような許しがたい軽はずみな発言でした。
その軽はずみな発言は、党内論議をしないまま消費税発言と成り、それに食いついたマスコミの餌食とのなり、鳩山総理と同じ様にぶれる様子をだぶらせてしまいました。
菅総理も消費税を上げると言わず議論をすると言っただけですが、それを見逃すマスコミではありません。税の還付金制度も何も検討しないで発言した為に、毎日テレビでぶれる様子の同じ映像を何回もたれ流し国民に、この総理も軽い人間だと云う印象を植え付けました。菅総理はリ-ダ-の言葉を自由に操るマスコミの恐ろしさに遭遇したと思います。
日本では、単純なワンフレ-ズの人間の言葉が一番国民うけし、マスコミが喜ぶ言葉は絶対に漏らしてはいけないとしみじみと感じていると思います。その為にマスコミには軽い言葉を何も話さない小沢氏は、この事を一番解っている政治家だと思います。
小沢氏は平成18年(2006)4月、民主党代表選でこう言っています。
「小泉政治は自由と身勝手を混同した結果、弱肉強食の格差社会という妖怪を生み出してしまいました。本当の自由とは誰もが共に生きていける『共生』の理念が前提であり、それを保障する規律と責任を伴うものであります。その『共生』のルールが公正なのであります」と。
この理念が、「国民の生活が第一」という言葉に結実したと思います。 しかし、 政権交代を成し遂げましたが、民主党内部にはこの理念を共有しない者、理解できない者もいました。そのような矛盾を解消するためにこそ、参議院選挙で今一度、理念を高く掲げ、挙党一致内閣を実現させるべく、小沢氏は参院選に邁進していたました。
しかしその前に、官僚と検察マスコミ、民主党内部から不当な圧力とネガテブキャンペ-ンが行われ、小沢氏の考えが遠く成った様に思えます。
しかし、その為一番不幸になるのが本当は国民だと云う事を忘れてはいけないと思います。