自公の関係は以前と何も変わっていない
あれほど公明党と一体に成り、自らの党の体質を弱らせた自民党は、依然公明党との関係は断ち切れない様です。公明党の山口那津男代表は参院選前に「党対党の選挙協力は考えていない」と明言し、自民候補の推薦を見送くりましたが、実質的には自公の関係は以前と何も変わっていない事が良く解りました。
そのことは、参院選33選挙区で自公が協力し 統一選もにらみバーターも行われている事で解ります。やはり現在も自民党は公明党無しでは存続出来ない政党に成ってしまった様です。
毎日新聞より
自公政権時代、「選挙区は自民、比例代表は公明」と互いの支持者に呼びかけてきた両党の選挙協力。野党転落に伴い公式には解消したが、今回の参院選では全体の7割の計33選挙区で地域レベルの協力関係が続いていることが毎日新聞の取材で分かった。改選数1の1人区を中心に民主、自民が激戦を繰り広げていることが自公協力に拍車をかけているとみられる。ただ、公明党側には「見返りが少ない」との不満もくすぶり、来年4月の統一地方選での協力を約束して比例票の「バーター」を求めるケースも出始めた。 公明党の山口那津男代表は参院選前に「党対党の選挙協力は考えていない」と明言し、自民候補の推薦を見送った。だが、地域レベルでの協力は容認し、各地で「友党関係」は続いている。特に、29ある1人区では23選挙区で協力が成立。毎日新聞の中盤情勢調査によると、そのうち12選挙区で自民候補が優勢、4選挙区で民主候補(推薦も含む)と接戦になっている。 四国・九州では、2人区を含む12選挙区すべてで自民党の選挙区候補と公明党の比例代表候補の後援会同士が政策協定を結んだ。佐賀では6月16日、自民党の選挙区候補、福岡資麿氏と公明党の比例候補、秋野公造氏を励ます会が開催され、福岡氏は「秋野候補と一緒に国政に送ってほしい」と訴えた。
だが、自民党の「ご当地候補」として前衆院議員が比例代表に立候補した香川、福岡両選挙区では「比例は公明」の実効性を公明党側も疑問視。鹿児島では県農政連が政策協定を仲介したが、農業票が公明党に流れるかは未知数で、同党関係者は「こちらが票を出すばかりだ」と漏らす。 一方、自民党県連と公明党県本部が実質的に協力し合ったり、統一地方選の協力を担保に自民党の地方議員が支持者に「比例は公明」と呼びかける「非公式協力」も21選挙区に広がっている。 民主党が候補を2人立て、自民党やみんなの党などと争う愛知。自民党の名古屋市議は公明党関係者から「次は一生懸命やらせてもらいます」と統一地方選の協力を持ちかけられ、同党県議から「比例で公明党への投票を呼びかけるはがきを党員に出してもらえないか」と何度も頼まれたという。この市議は「自民党の比例候補4人からも応援を頼まれているのに」と困惑気味に語る。 自民候補が民主候補を追う鳥取では石破茂政調会長が街頭演説で公明党の比例候補の名前を挙げ「外交の見識があり、福祉の問題にも通暁している。皆さまのお力をたまわるようお願いする」と呼びかける場面もあった。 毎日新聞が2~4日に実施した全国特別世論調査では、公明党が候補を立てた埼玉、東京、大阪を除く44選挙区の公明支持層の回答を集計したところ、51%が選挙区で自民候補に投票すると回答。政策協定の成立した四国では61%、九州も60%に上った。44選挙区のうち、自民党が地元出身の元プロ野球選手を比例代表に擁立した山梨など11選挙区では協力が成立しなかった。